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中古パソコン、おすすめしない悪質な業者3つの事例

中古パソコン業界も競争が激しくなるにつれて淘汰が進み、悪質な業者の絶対数は減りました。しかし今でも初心者や高齢者を狙って、限りなくグレーゾーンな売り方をしている不届きな連中がはびこっています。

ここでは、私が過去に目にした「とんでもない中古パソコン」にまつわるエピソードを2つと、最近(2019年現在)ちょっと話題になっていた悪質な業者のお話をしたいと思います。



違法アプリてんこ盛りの中古ノートパソコン

まず一発目は、さすがにもう今どきは、これほど酷い中古パソコンにはお目にかかれないだろうという話です。

2006年ころの古い話になりますが、当時はまだスマホやタブレットはない時代で、パソコンがまだまだ人気商品だったころでした。

ある日、知人が所有しているノートパソコンの動きが遅いと言うので見てみると、電源を入れてすぐに、どちらのOSで起動するかという選択画面が表示されます。Windowsだけ入っているパソコンならこんな表示はでませんが、このノートパソコンにはWindowsの他にLinuxというOSまで入っていました。

Linuxというのは、世界中のボランティアの人たちが作っている誰でも無料で使えるOSです。なのでLinuxが入っていること自体は違法ではありません。でも商品として販売するパソコンを、そんなややこしい構成にする必要はありません。っていうか、ふつうにWindowsだけでいいんですが、そのWindowsもライセンス違反のものでした。

さらにこのノートパソコンには「マイクロソフト オフィス」や「アドビ イラストレーター」「アドビ フォトショップ」など、まともに買うとライセンス料だけで10万円は払わなければならないほど違法なアプリケーションソフトが盛りだくさんインストールされてました。

2つのOSに加えて違法ライセンスのアプリケーションまで満載ですから、ただでさえ少ないハードディスクの空き容量が圧迫されて、動きが遅くなるのは当然です。しかもそのノートパソコンのスペックがショボくて、これじゃあWindowsを動かすだけでも辛いだろうというくらい低スペックなパソコンでした。

そんな中古パソコンを、何も知らない初心者ユーザーに売りつけるんですから、かなりタチが悪いですねよ。ただ、このショップの店主はそれほど悪いことをしているという意識はなかったのかもしれません。当時はライセンス違反を承知で有料アプリケーションを使いまわす人たちが多かったので、店主にとっては「これだけいっぱい入ってるからお買い得ですよ!」くらいのサービス精神だったのかもしれません。

結局このノートパソコン、Windowsすらライセンス違反だったので、こちらとしてはどうしようもありませんでした。持ち主さんは、まさか自分のパソコンがそんなに酷いものだとは思っていなくて、私の説明を聞きながら絶句していました。

ちなみに、そのノートパソコンを買った中古パソコンショップは、そのときにはすでに無くなっていたそうです。

NECのノートパソコンにIBM用のWindows?

1つめの事例から数年後のある日、近所のTさんからパソコンを見てほしいと頼まれました。Tさんは新聞に載っていた広告を見て中古のノートパソコンを買ったのですが、インターネットにつなげる方法がわからないそうです。

Tさんはモデムというパソコンに内蔵されている機器でインターネットを利用していましたが、何度モデムの設定をしてもつながりません。まあ、設定どおりにやっても何故かつながらないというのは「パソコンあるある」ですよね。

こういうときは一度再起動してからやり直してみるのがコツですが、それでもダメ。もしかしてと思ってWindowsの「デバイスマネージャー」というチェック画面を確認すると、モデムが機能していません。モデムを動かすためにはドライバというプログラムが必要ですが、それが入っていないようです。それだけならドライバを入れてやればいいんですが、肝心のドライバがありません。と言うのも、パソコンはNECの製品なんですが、インストールされていたWindowsはIBMのパソコン用でした。

えっ!と思うでしょうが、Windows XPのころまでは、そういうことが頻繁にありました。当時は今ほどライセンス認証が厳しくなかったんで、あるメーカーのWindowsを他のメーカーのパソコンにインストールするということが、個人だけじゃなく企業でもまかり通っていた時代です。

ただしメーカー製のパソコンにインストールされているWindowsは、その製品にあうようにカスタマイズされているので、他メーカーのパソコンに入れても、まともに動かないことがありますし、今ならインストールすることもムリです。

当時の中古パソコン業者には、こうしたライセンス違反のWindowsを「動作確認用」としてインストールしたまま販売することが多かったんです。つまり今入っているWindowsはチェックのために一時的に入れただけで、「ライセンス違反のまま使い続けるのはユーザーの責任ですよ」ということですね。でも、そんなことは一般のパソコンユーザーにわかるはずありませんよね。

結局この件も、こちらではどうしようもありませんでした。その後、Tさんは購入した業者にパソコンを送り返して解決したそうです。

割高な中古パソコンを売りつける「一般社団法人」

さて、昔話のあとは最近の話を紹介します。これは私が経験したことではないんですが、とある情報サイトに掲載されていた事例で、お年寄りを狙った手の込んだやり方です。

ある地方新聞に「パソコンをお譲りします」という広告が掲載されました。「お譲りします」と言っても無料ではなく、官公庁で使用されていた中古パソコンを販売しますという意味です。記者が現地に行ってみると、そこには大勢の高齢者が列を作って集まっていたそうです。

この業者のうまいところは自分たちを「一般社団法人」にして信頼感を出しているところです。

「一般社団法人」ってよく見聞きしますが、どんな組織なのか説明できる人は滅多にいません。簡単にいうと、2人以上の人が集まれば、誰でも届け出をするだけで作れる団体です。ただ「営利を目的としないこと」が条件ですが、ここがミソです。

この場合の「営利」というのは利益を出してはいけないということではありません。株式会社が株主に配当を出すように、利益を第三者に分配できないというだけのことです。だから自分たち役員や社員が給料としていくら受け取ろうが問題ありません。

「えー、社団法人って、そういう意味かい!」と思った人も多いでしょう。だって私もさっき調べて初めて知りましたから (^^;)

でも「一般社団法人」というと、なんだか世のために役立っている半ば公的な団体みたいなイメージってありますよね? この業者の販売会場に集まったお年寄りたちも、きっと「一般社団法人」という響きに漠然とした信頼感を持ったのだろうと推測できます。

別に「一般社団法人」が中古パソコンを販売しても問題ないんですが、この記事によると販売されている中古パソコンは相場の2倍はする割高なものばかりだったそうです。

もちろん、この業者の売り方も違法ということではありません。パソコンに入っているWindowsやアプリケーションが正規のライセンスであれば、価格がどれほど割高だろうと、買うほうが納得していれば問題ありません。

ただ、とてもイヤ~な売り方ですよね。よくあるでしょ? お年寄りたちを粗品で集めては高額な健康商品を売っている店。あれと手口は同じようなものですよね。どうせお年寄りたちには中古パソコンの相場なんてわかりゃしない、という目論見が前提になっているとしか思えません。実際にこの中古パソコンの譲渡会では、ゴミのような性能の中古パソコンが飛ぶように売れていたそうです。

最近は定年退職してから老後の趣味としてパソコンを始める人が多いと聞きます。そうした人たちが、こういう一見すると良心的そうな中古パソコン販売業者のカモにされてしまうのでしょう。

もし、あなたのご両親や近所のお年寄りがこうした中古パソコン業者に引っかかりそうだったら、その前にネットで相場を見せてあげたほうがいいかもしれませんね。

追記:

2019年6月の中頃、この「一般社団法人」のチラシが我が家にポスティングされていました。どうやら全国的に場所を変えながら活動しているようですね。そのチラシを見てみると、やっぱり中古パソコンとしては割高なようです。まともな中古パソコン販売店なら1万台で売られているようなものが3万円とか。それでも相場やスペックについての知識がないと買っちゃう人は多いんでしょうね。

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