パソコンのスペック表の読み方がだいたいわかる【プロセッサー編】

 

パソコンを選ぶときに性能の目安となるのが「プロセッサー」という、パソコンの頭脳といえるパーツ。CPUと呼ばれることもありますが、意味はだいたい同じです。

プロセッサーの性能を判断するポイントは、「クロック数」と「コア・スレッド数」の2つと覚えておけばいいでしょう。

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今も昔も注目度NO.1のクロック数

 

クロック数は、プロセッサーが1秒間に電気信号を出す回数。

信号がピコッと発信されるたびに計算が行われるので、クロック数が大きい(多い)ほど処理スピードが速い高性能なパソコンという目安になります。

 

信号が1回上下する間隔が1クロック。

 

クロック数の単位はGHz(ギガヘルツ)ですが、今どきのパソコンなら最大3~4GHz(ギガヘルツ)のクロック数があれば、標準的な性能とみていいでしょう。

いざとなったら本気出すブースト機能

最近のプロセッサーは省電力のために、状況に応じてクロック数を上げるブースト機能を備えたものが多くなっています。

たとえば、ふだんはノンビリ1.5GHzで動作しているけれど、ちょっと頑張らないといけないときは3GHzまでクロック数を高めるような動き方をします。

クルマでいうと、ふだんは低い回転数で走っていても、追い越すときは回転数を上げて一気に馬力を上げるような感じです。

 

 

パソコンのカタログなどでは「XXXXプロセッサー(1.5~3.0GHz)」のように書かれていますが、大きいほうの数字を見ればだいたいの性能がわかります。

時代はマルチコア&マルチスレッドの分散処理

プロセッサーの性能を示すもう一つの目安が「コア」と「スレッド」です。

コアはプロセッサーの中にある実際に計算を行う部分。

コアが多いほどデータを複数に分割して計算できるので処理スピードが速くなります。たとえば、工場のベルトコンベアが多いほど同じ時間でたくさんの仕事ができるようなものです。

 

 

昔は1つしかないコアを必死に動かしていたしたが、それでは性能向上に限界があり、消費電力も大きくなってしまうので、この10数年のあいだに2コアから4コア、8コアなどへと増えてきました。

スレッドはデータを同時に処理できる数。

スレッドを簡単に説明すると、バーチャルなコアです。

1つの物理的なコアに別の計算を割り込ませることで、仮想的にコアが2つあるように振る舞うことができます。1台のベルトコンベアに、別の仕事を割り込ませるようなものです。

プロセッサーのスペックに「2コア・4スレッド」と書いてあれば、物理的なコアは2つですが、計算を4つに分割して処理できるということになります。

アプリケーションにはクロック数が高いほうが計算が速いものと、コアやスレッド数が多いほうが速いものがあります。

ゲームは1コアあたりのクロック数が高いほうがスムーズに動きますし、ビデオ編集ならコアやスレッドが多いほうが有利です。

しかし今どきのアプリケーションはマルチコア・マルチスレッドに最適化されているものが多いので、結局はクロック数が高くてコアが多いほどオールマイティーに高性能なプロセッサーと言えます。

とくにテレワークなど複数のアプリケーションを同時に使うような用途には、コア・スレッド数が多いプロセッサーが向いています。

コストパフォーマンスのAMDプロセッサー

パソコンに搭載されているプロセッサーはインテル社が圧倒的なシェアを保ってきましたが、ここ数年はAMD(エーエムディー)社のプロセッサーを搭載しているモデルが人気となっています。

 

 

その理由はコストパフォーマンスの高さ!

AMDプロセッサーは、同じ性能ならインテルより安く、同じ価格ならインテルより高性能を売りにシェアを伸ばし続け、近年ではインテルのシェアを抜いてしまう逆転劇もみられました。

インテルは絶対王者としての地位に胡坐をかいて、殿様商売を続けていたわけですね。そのためAMDのプロセッサーは、昔からパソコンを自作するユーザーや、ある程度スペックの比較ができるユーザーに支持されてきた歴史があります。

AMDプロセッサーがとくに優れているのは、コアとスレッド数、そして内蔵されているグラフィックス(表示)性能の高さです。

たとえば同じクラスのインテル・プロセッサーが4コア・8スレッドなら、AMDは8コア・16スレッドにするなど、圧倒的な差をつけてインテルに挑んでいます。そのおかげでインテルもようやく明日から本気出すモードになってきたので、やっぱりライバルの存在というのは大切ですね。

そしてAMDプロセッサーは、表示性能がとても高いことも見逃せません。

パソコンの表示機能には、プロセッサーに内蔵されているタイプと、ビデオカードと呼ばれる外付けタイプがあります。

一般的なパソコンでは内蔵タイプのものが多いのですが、スペース的な制約などから表示性能を上げるのはむずかしく、インテルは何年もこれで苦しんでいます。

AMDは『Radeon』ブランドで有名なグラフィックス(表示)機能の専門メーカーでもあります。そのため内蔵タイプの表示機能でも性能が高く、インテルが何年経ってもAMDに勝てない部分です。

こうしたアドバンテージがあるため、ここ数年のあいだにAMDプロセッサーを搭載するパソコンが増えてきました。

とくにインテルにこだわりがなければ、AMDプロセッサーを搭載したパソコンを選ぶほうがコスパの高いお買い物ができます。

AMDプロセッサー搭載のノートパソコン3選

圧倒的なコスパの「HP 15s-eq エントリーモデルG2」

「HP 15s-eq エントリーモデルG2」

 

ヒューレットパッカードの「HP 15s-eq エントリーモデルG2」は税込みで37,800円と、とても低価格なエントリーモデル。

価格だけを見ると「大丈夫か?」と思うかもしれませんが、2コア・2スレッドのプロセッサーは最大2.6GHzまでブースト可能なので、YouTubeの視聴やWebサイトの閲覧など、とくに高性能は必要ない用途にちょうどいい一台です。

ディスプレイにはフルHD画質のIPSパネルが使われているので、どんな角度からでもキレイな映像で動画が楽しめますし、HDDの代わりに読み書きスピードの速いSSDが搭載されているので、起動したまま持ち運ぶこともできます。

これだけ低価格でも基本スペックがしっかりしているのは、さすがパソコンシェア世界1のHPならではですね。

ただし一つ注意点が! それはOSに「Windows 11 Sモード」が採用されていること。

「Windows 11 Sモード」はパソコンのセキュリティを高めるために「Microsoft Store」内のアプリケーションしかインストールすることができません。

Android OSのスマートフォンがGoogle Playでしかアプリを入手できないのと同じようなものですね。そのため愛用のアプリにこだわる方にはお勧めできません。

そのため「HP 15s-eq エントリーモデルG2」は、ある程度割り切った使い方ができる方向けというモデルになりますが、この価格でこの内容はかなり魅力的です。

実は私、この何世代か前のモデルをもっているんですが、正直うらやましいほどコスパ高いです。

 

高性能&軽量なマウスコンピューター「mouse B5-R7」

 

マウスコンピューター「mouse B5-R7」はハイパフォーマンスなAMDプロセッサーを搭載する15.6インチ画面のノートパソコン。約1.6kgの軽量さに加えてオプションでLTE(モバイル回線)対応も選べるので、会社や学校に持ち運びたい人にピッタリです。

プロセッサーには「AMD Ryzen™ 7 4800U」を搭載。最大4.2GHzのパワフルなクロック数と8コア・16スレッドで、動画編集もスムーズにこなせる性能です。

価格は税込み115,280円

マウスコンピューターのWebサイトでは、これをベースにカスタマイズすることも可能です。

17インチ大画面の富士通 「LIFEBOOK WNB/F3」

 

富士通 「LIFEBOOK WNB/F3」は、Web限定カスタムモデルとなる17.3インチノートパソコン。

プロセッサーは8コア・16スレッド、最大4.3GHzの「AMD Ryzen7-5700U」を搭載。

指のチカラにあわせて3段階に押下圧を設定できるキーボードやクリアな音声で会話できるノイズキャンセリングなど、長時間のテレワークにも適したモデルです。

価格は税込み185,680円ですが、富士通WEB MARTでアカウントを登録すれば割引クーポンの適用や保証期間を無料で3年に延長できるなどの特典が利用できます。