インテル ハイパー スレッディングとは

インテル ハイパー スレッディング(Intel Hyper-Threading)は、ある命令を処理しているあいだに生まれる待ち時間に別の命令を割り込ませることで、プロセッサの処理速度を向上させる技術です。

パソコンが命令を計算処理する回路をプロセッサ(またはCPU)と言いますが、プロセッサは処理する命令をスレッドという細切れに分解して計算していきます。

プロセッサはスレッドを高速に処理していきますが、それでも途中で少しの待ち時間ができてしまいます。その待ち時間に別の命令を割り込ませて、わずかなタイムロスを有効に使おうというのがハイパー・スレッディングです。

ハイパー・スレッディング機能があるプロセッサは、パソコンからはプロセッサが2個あるように認識されます。処理性能が2倍になるわけではないんですが、だいたい2~3割くらい処理効率が良くなるので、複数のソフトウェアを同時に使ったり画像や動画の編集ソフトなど複数のスレッド処理に対応しているアプリでは高速な処理が出来るようになります。

パソコン用のプロセッサに初めてハイパー・スレッディングが使われたのは、「Intel Pentium 4 プロセッサ」です。かつては高性能プロセッサの代名詞だったPentium 4ですが、ひたすら処理回数を増やして高速化するという力技を使うプロセッサでした。

Pentium 4は最初からハイパー・スレッディングを前提に設計されていたため、後になってからハイパー・スレッディングを搭載したモデルが登場しています。

その後、インテルのプロセッサはデュアル(2)コアや4つ持つクアッド(4)コアなどのマルチコア・プロセッサ時代に替わり、ハイパー・スレッディングも一度は消滅しますが2008年に登場した「Intel Core i7 プロセッサ」で再び復活しました。

特に低価格なパソコンに採用される「Core i3 プロセッサ」にハイパー・スレッディングが搭載されたのは、ベーシッククラスの性能を底上げした点で大きなメリットだと思います。