サポートの上手な使い方

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優先順位は販売店とメーカー

インターネットにつながらなくなった、パソコンが起動しなくなった。そんなとき、まず最初に助けを求めるべきところは、購入したパソコンのメーカーや販売店です。

当たり前のようですが、自分がお金を出して買った製品のサポートを受けずに、インターネットで掲示板に質問を書き込んだり、身近な人に相談する人が多いようです。

購入金額の中には、サポートにかかる費用も含まれています。まずは購入先に問い合わせをするほうが、結局は早期の解決になります。

パソコンを購入すると1年間はメーカーの保証がありますが、保証が切れた途端にトラブルが発生することもありますので、メーカーや販売店がオプションで用意している3年・5年の長期保証に加入しておくと安心です。

パソコンメーカーには、購入後でも保証期間を延長できるサービスを提供していることもありますので、お使いのパソコンメーカーのWebサイトなどをチェックしておきましょう。

メーカーのサポートセンターでは、過去に受けた質問やトラブルの事例などをデータベースに保存しています。ユーザーから問い合わせを受けたときは、素早く事例を検索して解決策を提示してくれます。また、その機種特有のトラブルもありますから、直接メーカーに問い合わせたほうが早く解決します。

企業のサポートに問い合わせることに対して、敷居が高いと感じる必要はありません。ユーザーの声を集めることで、メーカーは製品を開発するための情報を蓄積することができます。

情報を集める

サポートを受けるためには、パソコンの機種・製造番号やWindowsの種類・メモリの搭載容量など細かな情報が必要になることがありますので、トラブル前に自分が使っているパソコンの構成内容を確認しておくことが肝心です。

メーカーによっては顧客のパソコンを登録番号で管理し、サポートに番号を伝えるだけで製品情報がすぐに引き出せるようにしていることもあります。但し事前にユーザー登録を済ませている必要があります。

お使いのパソコンに関する情報は、マイコンピュータのアイコンを右クリックし、プロパティを開くと表示されます。

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「全般」タブでWindowsのバージョンや搭載しているメモリの容量を確認します。

「デバイスマネージャ」タブを開くと、コンピュータに接続されている装置の一覧が表示されます。ここにもし「!」マークが表示されていると、そこに何らかの異常があることになります。「×」が表示されれば、その機能が無効になっています。

もしこれらのマークが表示されていることを事前に確認できれば、トラブル解決のための貴重な情報となります。

パソコンメーカーのサイトでは、あらかじめ問い合わせが多い事例を「よくある質問」などにまとめて掲載しています。事前に同じような症例がないかを確認しておきましょう。保証期間が切れた場合でも、トラブルの解決に役立つ情報が得られるかもしれません。

同じパソコンを家族で使っている場合は、他の人にもどんな使い方をしていたのかを訊いておく必要があります。パソコンが動かなくなったから、そのままスイッチを切ってしまったとか、同じ症状が数日前から出ていたなどの情報は重要な糸口になります。

慌ててサポートに連絡する前に、できるだけ情報を集めておきましょう。

症状は詳しく正確に伝える

サポートに問い合わせをする場合、何がどうなっているのかを、できるだけ詳しく伝えてください。

例えば、「インターネットができなくなりました」だけでは不十分です。「ホームページは見ることができるけれど、メールの受送信ができなくなった」など、できるだけ詳しい情報を伝える必要があります。

この時に無理に専門用語を使う必要はありませんし、逆にサポート係の言うことがわからなければ「それはなんですか?」と聞き直してかまいません。

ありがちなトラブルとしては、コードが抜けているという単純な場合もあります。笑い話のようですが実際にあったことです。

パソコンのトラブルだから手に負えないと決めつけずに、単純なことから確認してみることも大切です。

掲示板の利用

個人で運営するWebサイトに、パソコンのトラブルを相談できる掲示板を設けていることもあります。

こうした掲示板は、Webサイトの運営者や利用者がボランティアで相談にのってくれています。そのため、掲示板を利用するときは次のようなことを守ってください。

1.質問の内容がわかる見出しをつける

見出しは「メールの受信ができません」など、内容が推測しやすいタイトルにします。

よく「教えてください」というタイトルで質問を書き込む人がいますが、これでは何について教えてほしいのか本文を読むまでわからず、目を通してもらえる確率が低くなります。

2.「初心者です」と書く必要はない

本文の先頭でいきなり「初心者です」と宣言する人がいます。こうした書き出しは、初心者であることを免罪符のように使っていると思われてしまいます。自力で解決しようとする意思すら感じられません。初心者かどうかは質問の内容でわかりますし、トラブルの解決にはなんの役にも立ちません。

それよりも自分にわかる範囲で、きちんと説明しようとする姿勢が大切です。

3.パソコンについての情報を明記する

4.具体的に何がいつからどうなったかを詳しく説明する

3と4はメーカーのサポートを利用するときと同じです。もし情報が足りなければ相談相手から「○○についても教えてください」と返信が書き込まれますので、調べて追加情報を書き込みます。

5.お礼の言葉と報告を忘れない

相手は自分の時間と知識を使って、好意だけで相談にのってくれています。質問の内容が解決した・しないに関わらず、必ずお礼の書き込みを忘れずにしてください。

アドバイスをしてもらったのに、問題が解決したのかどうかの事後報告がないまま消えていく人が多すぎます。人として最低限のマナーだけは忘れないようにしてください。

相談相手も全知全能ではありませんから、解決できないこともあります。その場合でも「販売店に持っていくことにします。ありがとうございました。」と、今まで相談にのってくれた人にお礼の言葉を忘れないようにしてください。


厳しいことも書きましたが、相手の好意に甘えて相談させてもらうという気持ちを忘れないでください。本来は言うまでもない最低限の礼儀です。

逆に言えば、礼儀をわきまえてさえいれば、親切に相談にのってくれる人はたくさんいます。匿名同士であっても、人と人が交流するというのは実社会とまったく変わりはありません。

また、メーカーや販売店に問い合わせればわかるようなことは先に購入先へ問い合わせたり、同じようなトラブルについての情報がないかYahoo!googleなどの検索サイトで調べるということもしてください。

このサイトからリンクさせてもらっている初心者のためのPC用語講座パソコン初心者の部屋でも、質問掲示板を設けています。質問したいときは、今まで書いたようなマナーを守って利用してみてください。きっと力になってくれるはずです。

その他にWindowsに関するトラブルは、Windows.FAQ

ウィンドウズ処方箋
というサイトがあります。豊富な事例が過去何年間も蓄積されているので、目を通すといいでしょう。

パソコンを使っていると、トラブルは必ず出てきます。わからないことは恥ずかしいことではありません。

肝心なのは、上手に問題を解決する能力です。これこそが「IT」(情報技術)です。

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