企業倫理と効率は反比例?

一昔前の終身雇用時代なら「会社は人」、「人材こそ我社の財産」て言う企業もあったでしょうが、今はかなり違うようです。

企業にとって一番の財産は「金」です。別に悪いことじゃありません。お金がなけりゃ、会社潰れてしまいますから。

でもこんなに不況が長続きしちゃうと、金のためには「人」は二の次っていう会社も多いようです。

「企業倫理」って言葉がありますが、「不況」という2文字の前にまっさきにリストラされてしまったようです。

JR西日本が運転士の運転ミスによって、たくさんの乗客を死傷させた事故がありました。遅れを取り戻すために、新米の運転士が焦って飛ばしすぎたのが原因です。

利益を増やすには、列車の本数を増やす。本数が増えれば運行スケジュールもきつくなりますから、ちょっとした遅れも許されなくなります。しかもこの運転士は、まだ経験が1年未満だったそうです。

タクシーやバスの免許だと2種免許が必要で、取得資格が1種免許歴3年以上という条件がついてます。でも列車の運転にはそういう条件はないんですね。運転歴1年未満って言えば、車で言うと初心者です。若葉マークの列車に命預けるって、これは怖い!

せめて新米の運転士が育つまでは、ベテランと同乗するようにしていれば、こんな事故は起きなかったでしょうが、1本の列車に2人の運転士を乗車させるなんて、人件費を考えたら「とんでもないこと」なんでしょう。

この事故で亡くなった方々は、JR西日本の利益のために殺された。そういうよりありません。

今はまだ事故から1ヶ月ほどしか経っていないのでニュースでも取り上げられますが、もうすぐ話題にもならなくなるでしょう。すぐに「そんな事故もありました」って、過去形にされてしまいます。

去年は三菱自動車の欠陥が毎日報道されてましたが、1年経ったら何もなかったようにテレビでCMしてます。きっとJR西日本も同じでしょう。

でもそれは、企業のサービスを受ける私たちも同じかもしれません。JR西日本を利用する人だって、事故のことは思い出さなくなるでしょうし、私だって三菱の自動車を買うことがあるかもしれません。

「もう、あんなことはないだろう」と、いつのまにか気にしなくなる。だから企業の倫理感も変わらない。

私たちも、便利で効率のいいサービスを求めます。でも、もうちょっと安全を求める「余裕」も必要かもしれません。言うのは簡単ですけど。

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