□ パソコンの音がうるさくなった
□ 動きにサクサク感がなくなった
□ 買ってから2年以上は経つ
この1つでも当てはまる人は、そろそろパソコンの中が汚れています。
これからの時期、パソコンの内部は室温以上の猛暑になりますから、オーバーヒートに備えてクールな環境を取り戻してあげましょう。
オーバーヒートはトラブルの元凶
パソコンは使っているうち、少しずつ性能を落としていきます。その原因のひとつが中に溜まった埃による冷却不足。
CPUやハードディスクなど、熱を発するパーツは冷却されないと非常に高温になるので、故障の大きな原因になります。またオーバーヒートが酷いと、パソコンを起動してすぐに動作が緩慢になる症状を引き起こすこともあります。
現在販売されているほとんどのパソコンは空冷式なので、CPUや電源ユニット、ビデオカードなどに冷却ファンがあり、内部に空気の流れを作ることで放熱しています。ということは埃(ホコリ)も吸い込んでいるということ。
毎日少しずつ埃を吸い込み、新品から1~2年もすればビックリするほど埃が溜まります。どんだけ埃が溜まっているかというサンプルが下の画像です。購入して丸2年経ったデスクトップPCの内部です。床から60cmほどの位置に設置していますが、それでもこの有様です。
画像中央部はCPU部分。発熱量が多いパーツなので、CPU本体にはヒートシンクという放熱用の部品が密着し、そこにファンを回して風を当てるという仕組みになってます。画像を拡大するとわかりますが、ファンの奥に見えるヒートシンクの溝には埃がビッシリ!これだけ溜まっているとファンが回っても冷却されないので、更にファンがブンブン回って騒音の原因になります。
電源ユニットの中にも冷却ファンが内蔵されていますが、すでに通気穴が完全に埃で塞がり、空気が吸えない状態です。 酷い・・・。さすがにこのままではオーバーヒートが心配になってきましたので、夏本番を控えて風通しを良くしてあげることにしました。パソコン内部の掃除の方法はこれで十分ですので、是非参考にしてください。
ところで、パソコンの中を掃除するときに絶対やってはいけないことがあります。それは・・・
掃除機の使用は厳禁!
埃を取る=掃除機をかけるというのは実に自然な発想ですが、掃除機は動作中に静電気を発生しますので、パソコン内部がショートしてしまう可能性大です。それでも気をつけてやれば大丈夫だろう、と甘い考えで掃除機を使い、パソコンを一台オシャカにしたことがあり・・・。 そういう友だちがいました!
そこで使用するのが、ダストブロワーという空気を噴射するスプレー。これで内部に溜まった埃をブワッと一気に吹き飛ばします。道具はこれだけです。
今回使ったのはELECOM ダストブロワー ECO AD-ECOMW。空気しか入ってないスプレーを買うっていうのに抵抗あったんですが、パソコンを壊すことを思えば安いもんです・・・。 友だちの話ですけど。
作業はとても簡単。パソコンのカバーを外して、あちこちスプレーでシュ~するだけです。但しこれだけ汚れてると埃が飛び散りますから、屋外での作業を推奨します。
使用上の注意ですが、スプレーは2本を交互に使ってください。ダストブロワーは他の製品もそうですけど、連続して噴射すると冷却液が出ます。液がパーツにかかると凍結して故障の原因になります。吹いているときに缶が冷たくなってきたら、もう1本のスプレーに持ち替えてください。なのでスプレーは2本セットがお勧めです。
たった5分でスッキリ!爽やかに
正直なところ、吹き付ける前はあまり期待していなかったんですが、結果は予想以上でした!
まずCPUのヒートシンクに吹き付けた瞬間、溝を埋め尽くしていた埃の塊がブワッ!と吹き飛んでいきました。スプレーの噴射力っていうのか圧力がちょうどいい感じです。3分~5分ほどパソコン内部のあちこちにスプレーを吹き続けると、
なんということでしょう。埃まみれだった内部が、こんなにきれいになりました!
電源ユニットを塞いでいた埃も、この通りきれいサッパリ!パソコンの電源を入れてみるとファンの回転音が激減し、購入したころの静かさが復活しました。
今までは動画を再生するときなど、CPUに負荷がかかった途端にファンがブーーーンと唸ってましたが、エアーをスプレーしたあとはほんとに静かになりました。これで今年の夏は騒音とオーバーヒートを気にすることなく乗り越せそうです。
たった1,000円足らずのダストブロワーを吹くだけでパソコンの調子を維持できるなら安いもんです。熱はトラブルの元ですからね。デスクトップPCなら毎年この時期に一度プシューっとするだけで、安全にパソコンの掃除をすることができます。