中古パソコンでも動画編集に使える?って訊かれたから答えよう!

 

かつては結婚式や運動会など特別なイベントのときに行うくらいだった動画編集ですが、YouTubeのような動画投稿サイトの影響で「動画職人」の数は大幅に急増。しかし編集に使うパソコンとなると、ある程度は高価になってしまうため、中古パソコンの購入を考える人もいるようです。

先日、こういう質問を受けました。

「パソコンで動画編集したいんだけどさー、5万円くらいの中古でも大丈夫だべか?」

ネイティブな北海道弁の彼が言うには、「新品なら10数万円するパソコンでも、中古ならそれくらいで買えるんじゃね?」と思ったそうです。

結論を言うと、動画編集に使うパソコンは5万円の中古じゃムリです!

そもそも今(2019年)5万円で買える中古パソコンがどの程度のスペックなのか、実例を挙げて彼に説明してあげましょう。

NEC VersaPro VK26M/X-H

  • 15.6型ワイドTFTカラー液晶(1,366×768)
  • Windows10 Home 64bit
  • インテル Corei5 4300M(2コア・4スレッド、2.6 – 3.3GHz)
  • 8GBメモリ
  • 480GB SSD(新品)
  • DVD-ROM

価格:49,800円(税込・送料無料)

 

掲載したのは某中古パソコンショップで販売されている「NEC VersaPro VK26M/X-H」というビジネスモデルのノートパソコン。2013年に発売されたモデルで、当時の希望小売価格は176,500円(最小構成時、税別)ですから、けっこういい価格してますね。

ざっとスペック(仕様)をチェックしてみましょう。

まずプロセッサーですが「インテル Corei5 4300M」。型番から第4世代のものですね。2019年春の時点では第9世代が最新ですから、もう5世代も前のものです。ただし動作周波数(クロック数)は2.6から3.3と、まあまあのレベルですので、日常的な使い方なら今でも十分使えるノートパソコンです。

ストレージ(記憶装置)が元のハードディスクドライブ(HDD)から、読み書きスピードが高速な新品のSSDに換装されているのもいいですね。中古パソコンの場合はまずHDDが寿命を迎えていることが多いので、ここは安心できます。

基本的なスペックは、当時としては、やっぱりけっこういいものですね。

ただし、ディスプレイの解像度が1,366×768と低く、外部ディスプレイをつないでも最大1,680×1,050しかありません。フルHDにも満たないので、今どきの高画質なビデオデータを編集するには完全にスペック不足。また光学ドライブが読み込みしかできないDVD-ROMなのも減点です。

この「NEC VersaPro VK26M/X-H」、当時としてはけっこういいスペックなので、今でも動画を観たりネットサーフィン(死語?)に使うなら十分使えるモデルです。しかし目的が動画編集となると厳しい、と言うよりムリですね。

残念ながら、彼には中古パソコンで安く済ませようという甘い考えは諦めてもらいましょう。

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動画編集に使うならコスパのいい新品パソコンを

動画編集に使うパソコンは高めのスペック&予算が必要になるので、中古パソコンで、と考える気持ちもわかりますが、それで満足に動画編集はできません。

とくにビデオデータは4Kカメラが普及して以来、データ量がかなり大きくなっていますから、今どきの動画編集に使うパソコンは新品でそこそこハイスペックなモデルから選ぶほうが間違いありません。その場合も割高な国内大手メーカー製より、マウスコンピューター iconのような中堅メーカーのほうがコストパフォーマンスの高いモデルが購入できます。

もし動画編集に必要なスペックの見方がわからなければ、ゲーム用のパソコンを選んでもいいですし、最近は動画編集向けに用途を設定したクリエイティブモデルのラインナップも増えています。

量販店ではなかなか展示されにくいハイスペックなパソコンでも、メーカーの直販サイトをのぞけば、思ったよりも手ごろな価格で販売されていることがあります。中古パソコンを考えるより、一度メーカー直販サイトをチェックしてみるといいでしょう。