インターネットルーターの設置

インターネットのセキュリティを高めるには、ルーターと呼ばれる装置が有効です。ルーターとはルート、つまり通信の通り道を制御する装置です。

ADSLやケーブル回線での環境ではスィッチングハブという複数のパソコンを接続するためのポートを備えた「ブロードバンド ルーター」と呼ばれるものが主流となっています。

ルーターは、会社の守衛さんや受付嬢のような存在です。不審者やアポをとっていない者(不正侵入)を門前払いし、こちらと約束している人(ホームページの表示要求など)には、案内をして通してくれます。

また、複数のパソコンからインターネットを利用することもできます。電話に例えると、
ルーターにインターネットへの代表番号が割り当てられ、ルーターに接続されたパソコンには、内線番号が割り当てられます。

インターネットからの(不正なものも含む)データは、まずルーターあてに送られます。ルーターはそのデータを調べて、どの内線番号に取り次ぐかを判断します。また、要求した覚えのないデータは遮断します。

こうした機能によってルーターはインターネットと内線のあいだに壁を作り、セキュリティの向上に貢献します。

お使いのモデムにルーター機能が付いている場合もあります。パソコンを接続するポートが1つしかなければ、スィッチングハブだけを買い足せば、複数のパソコンからインターネットを利用することができるようになります。お使いのモデムがルータータイプかどうかは、お手元にある資料で確認してください。

ブロードバンド・ルーターも年々価格が下がり、有線タイプのものなら3,000円台で購入することができます。但し有線タイプはルーターとパソコンの距離がある場合、ケーブル邪魔になったり離れた部屋までケーブルを引き込めない場合もあります。

これからブロードバンド・ルーターを導入するのであれば、無線タイプにしたほうがいいでしょう。当初は2万円程度した無線タイプのルーターですが、今ではノートパソコン用のLANカードも付属して1万円程度の実売価格にまで下がっています。

便利に使えるためのサービスがセキュリティ対策のために損なわれてしまうというのが、
今のインターネットの現状でもあります。かと言って何でもかんでもブラウザやメールソフトの機能をオフにしてしまうと使い勝手が悪くなるのも事実です。

基本的には、WindowsやOfficeソフトのアップデート、そしてセキュリティソフトやルーターの使用などを行っていれば、「普通」にインターネットを楽しむ場合にはそれほど重大な脅威にさらされることは少ないと思います。(ないとは言い切れませんが)