ホームページを作るために必要となるのは、最低限インターネットにつながったパソコンとサーバースペースだけです。
ホームページはHTMLという規定に沿った書き方をする必要があります。例えば文書を見出しや段落ごとに分けるために、
- <H1>見出し</H1>
- <H2>小見出し</H2>
- <P>段落</P>
というような、タグと呼ばれる記号を文書中に埋め込んでいきます。こうした記号の書き方を覚えると、メモ帳だけでもホームページを作ることができます。
しかし最初からこれらの記号をすべて覚えるのはたいへんですから、ホームページ作成ソフトを利用して始めるほうが簡単です。
ホームページ作成ソフト
ホームページ作成ソフトは、ワープロで文書を作っていくような感覚でページを作っていくことができます。画像の編集や作成は専用のソフトが付属していますので、ホームページ作成ソフトを1つ用意すれば必要な機能はすべて揃います。
現在各社から発売されているホームページ作成ソフトでは、IBMの「ホームページビルダー」が個人ユーザーには一番人気があります。ユーザーが多いので書店に行けば数多くの解説書が市販されていますし、インターネットでも「ホームページビルダー」の使い方について説明しているサイトをたくさん見つけることができます。
10年間販売され続けているので、年々便利な機能が追加されていき、ちょっと多機能すぎるかなという気もしますが、ホームページの作成技術が上がっても、長く使えるソフトになっています。
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サーバースペース
ホームページは自分のパソコンの中で作成しますが、そのままでは誰もあなたのホームページを見ることができません。できたホームページはサーバーというホームページを公開するためのコンピュータに転送します。
契約しているプロバイダでも、ホームページを公開するためのサーバースペースを提供していると思います。最初から毎月の利用料金にサーバースペースの使用料が含まれているか、申請することで利用できるようになります。詳細はプロバイダとの契約書やWebサイトで確認してください。
本格的にホームページを運営するなら、レンタルサーバーの利用も最初から検討しておくほうがいいでしょう。
プロバイダが提供するサーバースペースは制約が多く、CGIというプログラムを利用して、ホームページに便利な機能を付け加えることができなかったりすることがあります。
ホームページにアクセスカウンターや掲示板を設置するにはCGIを使う必要があるので、だんだん自分のホームページ作成技術が上がってくると、プロバイダのサーバースペースではできないことも多くなってくる場合があります。
レンタルサーバーを借りても料金は月々数百円程度です。あらかじめ便利なサービスがたくさん用意されているので、プロバイダのサービスと比較して検討してください。
レンタルサーバーもたくさんの会社がありますから、最初にしっかりしたところを選んでおかないと、あとから他社に変更するのもたいへんです。
このサイト「中高年の知っ得!パソコン塾」は最初にS社のレンタルサーバーを利用して始めましたが、ページの表示が遅くなったりサービスが停止するなどのトラブルが頻発したため、現在は【ハッスルサーバー】
というレンタルサーバーを利用しています。
ホームページ作成の注意点
個人情報を公表しない
ホームページは世界中から誰が見ているかわかりません。不必要な個人情報はできるだけ公表しないようにします。
家族や知人の写真をホームページに掲載するとプライバシーを露出することになりますし、無断で画像を掲載された人にとっては、たいへんな迷惑です。
メールアドレスを掲載する場合でも、普段利用しているプロバイダから取得したアドレスではなく、Yahoo!などのフリーメールやレンタルサーバーで提供されるアドレスを使用するようにしてください。普段利用しているメールアドレスを公開してしまうと、アドレスが収集されて迷惑メールが送られることがあります。
他者(他社)の誹謗中傷をしない
ホームページを運営している側が匿名であっても、あまり過激な発言を掲載してしまうと、場合によっては民事または刑事問題になりかねません。
プロバイダやサーバー会社が契約者の個人情報を公開することは通常はあり得ませんが、法に触れるような場合はこの限りではありません。
画像のサイズは小さくする
デジカメで撮影したままの画像は、とても大きなファイルサイズになっています。これをそのままホームページに掲載してしまうと、表示されるまでに時間がかかるようになります。
画像はあらかじめ縮小したものを用意して、クリックすると大きな画像が表示されるようにします。ダイヤルアップやISDNなどの低速なインターネット回線を利用しているユーザーには、ページが表示されるまで数分も待たされるということになりますから、画像のサイズには注意してください。
掲示板の管理は運営者の責任
ホームページを訪問してくれる読者との交流の場として、掲示板を設置することもあります。しかし中には広告目的の書き込みや、掲示板の利用者同士のトラブルが起こる場合があります。
円満なコミュニケーションの場を提供するためには、広告目的の書き込みを削除したり、利用者同士のトラブルを仲裁するという必要があります。
こうした問題は、ホームページの運営者が責任を持って管理しなければなりません。特に広告目的の書き込みがズラズラと掲載されているような掲示板は、それだけで運営者の姿勢が問われます。こうなったときは、掲示板を廃止するという措置も必要になります。
ホームページ活用法
ビジネスツールとして利用
ビジネスマンの場合、名刺に自社のホームページアドレスが記載されていることも当たり前になりました。ここで一歩工夫して、名刺の裏にでも自分のホームページアドレスを印刷してしまいましょう。
特に営業をしている方は、ホームページを見てもらうことで自分のことを知ってもらうツールになりますし、会話のネタにもなります。
家族・知人への近況報告
身内や友人同士でも、なかなか会う機会は少なくなります。自分のホームページを見てもらうことで、近況報告にもなります。
先に「個人情報を公表しない」と注意をしましたが、パスワードを入力することで特定の人にだけ見てもらうページを作ることもできます。
こうしたページなら、近況を書いておいたりデジカメで撮ったスナップ写真を掲載する事ができます。離れて暮らす家族に子供の運動会や学芸会の様子を見てもらったりできるようにすれば、きっと喜ばれるでしょう。
「ホームページビルダー」はデジカメの画像をアルバムのようなページにすることや、デジタルビデオで撮影した動画をホームページから見られるようにすることもできます。こうした機能を使って、家族とのコミュニケーションに役立てることができます。
シニア世代もホームページ運営が増加
シマンテック社の資料によると、2004年の調査では、インターネットを利用している50歳以上のうち、14%がホームページを運営しているそうです。調査から1年以上経っているので、現在はもう少し高い数字になっていると思われます。
高齢化社会が進むにつれて、今度はシニア層でも自ら情報発信をするインターネット利用者が増えていくでしょう。
初めてホームページを作り始めたときは難しいかもしれません。でもそれは、シニアの方だけではありません。最初はわからないことばかりなので悩むことも多いかもしれませんが、インターネットや書籍などでドンドン新しい知識を吸収しましょう。
ホームページ作りに悩んだときは、インターネットでホームページ作成の話題を扱っているサイトを探して質問してみてください。
そうすることでサイトを運営している人は反応を得ることができますし、それが手間暇かけてサイトを作る励みになります。そしてあなたも自分の問題を解決する糸口を得ることができるでしょう。
あなたが悩んでいること、判らなくて困っていることは、他の誰かも同じように思っています。あなたが質問をすることは、その人たちにとっても役に立つ情報を提供するチャンスを生み出すことになります。
ホームページ作りは始めると夢中になります。あっという間に時間が過ぎてしまい、製作時間の捻出という悩みも出ますが、それは楽しい悩みです。そして苦労して作り上げたページを誰かが見てくれる、反応を返してくれることが、もっと楽しくさせてくれます。
インターネットという社会に参加することで、新しくて素晴らしい世界が広がります。そろそろ見るだけのインターネットから、参加するインターネットにチャレンジしてはいかがでしょうか?
あなたがインターネットを回って見ているページも、誰かが作って公開しているものです。もちろんこの「中高年の知っ得!パソコン塾」も、私がせっせと作って公開しています。
今度はあなたがホームページを作って、誰かと出会う番です。
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