そのWi-Fiスポット大丈夫? 公衆無線LANの危険性とVPNアプリ

2020年の東京オリンピックを控えてWi-Fiスポット(公衆無線LAN)の設置が増えています。スマートフォンの「ギガが減る」のを抑えられると好評ですが、便利さの影に潜んでいるフリーWi-Fiスポットの危険性についてはあまり知られていないようです。

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なりすましアクセスポイントがあなたを待ち伏せている

観光地や商業施設では誰でも自由に使えるWi-Fiスポットが設置されているのが当たり前になってきました。ところが中には本物と区別がつかない「なりすましアクセスポイント」もあります。

Wi-Fiスポットに接続するにはSSID(アクセスポイントの名前)とパスワードを入力するのが一般的ですが、「なりすましアクセスポイント」は正規のアクセスポイントとまったく同じSSIDとパスワードを設定して誰かが接続してくるのを待ち伏せています。

「なりすましアクセスポイント」はボランティアが善意で設置しているわけではなく、犯罪を目的として設置されています。たとえばアクセスしてきたユーザーに対して

  • どんなWebサイトを見たり、どんなメッセージをやりとりしているかを盗み見る
  • ショッピングサイトやSNSへのログイン情報を窃盗する
  • 端末に保存されている画像などのデータを窃盗する
  • コンピュータウイルスなどのマルウェアに感染させたり感染源にする
  • 企業へのサイバー攻撃の踏み台に利用する

などのために設置しています。

もし、こうした「なりすましアクセスポイント」に接続してしまうと身元が知られてストーカー被害にあったり、自分のIDを使ってSNSに誹謗中傷や犯行予告を書き込まれたり、サイバー攻撃の容疑者と見なされる危険があります。

なにしろ、正規のアクセスポイントと同じSSIDやパスワードを設定しているのですから、ユーザーにはそれが正規のアクセスポイントか「なりすましアクセスポイント」かは判断できません。

誰でも自由に使えるフリーのWi-Fiスポットには便利さと同時に、こうした危険性も潜んでいるということを覚えていてください。

正規のWi-Fiスポットも安心とは限らない

では間違いなく正規のアクセスポイントだったら大丈夫かというと、そうでもありません。

コンビニやカフェなどが提供しているWi-Fiサービスは利用しやすさを優先して、通信内容をまったく暗号化しないで送受信しているところもあります。

暗号化されていない通信は多少の知識と専用アプリがあれば簡単に他人の通信内容を覗き見ることができるので、あなたが誰とどんなメッセージをやり取りしているか、どんなWebサイトにアクセスしているか、近くにいる誰かがじっと覗き見しているかもしれません。

では、安全にWi-Fiスポットを利用するにはどうすればいいのでしょうか?

暗号化された通信だけを利用する

Wi-Fiスポットを安全に利用するには、通信内容が暗号化されたWebサービスだけを利用するのが無難です。

スマートフォンやタブレットとWebサーバーのあいだでやりとりされるデータが暗号化されていれば、もし盗聴されても内容を盗み見ることはできません。

Webブラウザでインターネットに接続すると暗号化されている場合はURL(アドレス)欄に鍵マークが表示されたり「保護された通信」などと表示されるので、今アクセスしているWebサイトとの通信が暗号化されているかどうかわかります。

スマートフォンのアプリは通信内容が暗号化されているかどうかがわからないものが多いので、Wi-Fiスポットでは基本的にWebブラウザだけに限定するほうが安全です。

安心安全なWi-Fi利用にはVPNアプリを使用する

せっかくフリーのWi-Fiスポットが増えても、リスクばかり気にしていたら、せっかくの利便性が損なわれてしまいますね。Wi-Fiを暗号化された接続だけに限定して使うという消極的な対策では便利なインターネットの利便性が激減してしまいます。

もしWi-Fiスポットを頻繁に利用するなら、VPNアプリを利用して積極的な対策をとるのが最善の方法です。

VPNアプリとは簡単に言うと、スマートフォンやタブレットなどの端末とWebサーバーの間の通信内容を丸ごと暗号化してくれるものです。

Wi-FiスポットやWebサイトが暗号化されていなくてもVPNアプリがデータを暗号化してくれるので、万一「なりすましアクセスポイント」に接続されたり、誰かが盗聴しようとしても、通信内容を覗かれることはありません。

暗号化されていない通信データは簡単に盗聴可能。 (下)VPNアプリで暗号化された通信データは盗聴されず安全な接続が可能。

無料のVPNアプリは信用しないこと

VPNアプリには無料で使えるものもたくさんあります。AndroidやiOS用にも公式のストアでいくつも配布されています。

こうしたVPNアプリは、なぜわざわざ無料で配布しているのでしょうか?

その多くはユーザーの個人情報を盗むなど、「なりすましアクセスポイント」と同じように悪用することが目的です。

無料のVPNアプリには個人情報の収集を目的としているものも多くあります。もしスマートフォンに登録されている知人のアドレスや電話番号などが盗まれてしまうと、あなたが加害者となってしまいます。

また、こうした悪質なVPNアプリには実際にはまったく通信内容を暗号化していないものも多く見つかっているので、無料のVPNアプリはまず怪しいと疑ってかかるほうが賢明です。

「タダより高いものはない」と言うように、セキュリティーを無料で済ませようとすると思わぬ落とし穴が待ち構えています。

安心して使えるVPNアプリはセキュリティー対策ソフトのメーカーが販売しているものに限られてしまうのが難点ですが、Wi-Fiスポットを利用する機会が多いのであれば必要経費として割り切るほうが安全です。

ソースネクスト Wi-Fi セキュリティiconは世界中で5億以上のユーザーが利用している米国AnchorFree社の「Hotspot Shield」の日本版です。Android OSやiOS、WindowsやMacにも対応し、5台までの端末で利用できるため、家族全員のスマートフォンで安全なVPNアプリを利用することができます。

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1年版は2,980円と他のVPNアプリと同等の価格ですが、一度購入するといつまでも使える無期限版があるところがメリットです。※無期限版の価格はキャンペーン時期によって異なる場合があるので、上記のテキストリンクまたはバナー画像よりソースネクストのWebサイトでご確認ください。