普段何気なく送っている電子メールにもマナーがあります。今さら? と思うかもしれませんが、もう一度電子メールのお作法を確認しましょう。
メールのタイトルは省略せず、内容を表すものにする
電子メールには、タイトル(件名)を必ず付けてください。タイトルはできるだけメールの内容を要約したものにします。
ビジネスの現場では1日に数100通の電子メールを受け取ることがあり、出社してから最初の仕事がメールのチェックという方も多いでしょう。もしメールに内容がわかるタイトルが付けられていないと、いちいち開いて確認しなければなりません。
昨今はメールにウイルスが添付されて送られることもあるため、タイトルのないメールや意味不明なものは開かれずに削除されることもあります。
相手に送ったメールを読んでもらいたければ、本文だけでなくタイトルにも気を配るようにしてください。
いいタイトルが思いつかなければ、最低限自分の名前を入れて「○○です」としてもいいでしょう。少なくとも誰からのメールかわかれば相手は不信感を感じなくて済みます。
返信
受け取った電子メールへの返信は、送られたメールを選択または開いた状態で「返信」ボタンをクリックします。
本文を記入する欄にはあらかじめ元の内容が表示されていますので、その上にあなたからの返信内容を記入します。
こうすれば電子メールのタイトルは「Re:元のメールのタイトル」となりますから、受け取った人は自分が送ったメールに対する返信だとわかります。元のメールの内容は削除せずに、そのまま残しておいて構いません。
相手は1日に何100通ものメールをやり取りしているかもしれません。元の内容が残っていればどの件で送ったメールだったか相手にわかりやすくなります。
基本はテキスト形式
アウトルック エクスプレスでは新規に作成する電子メールがWebページと同じ仕組みのHTML形式になっていることがあります。HTML形式のメールは相手先が自動的に削除する対象にしていることがあります。
何故かというと、HTML形式のメールではセキュリティに悪影響を与えるようなプログラムが書き込んである可能性があるからです。特にビジネスメールでHTML形式の電子メールはマナー違反です。
余談ですが、企業には求人への応募条件として電子メールでの応募しか受け付けない条件にしていることがあります。このときにHTMLメール形式でメールを送ってしまうと、採用担当者によっては「この人は電子メールの基本的なマナーができていない」と取られる可能性もあります。
但し、なにがなんでもテキスト形式じゃないとダメ! というわけじゃありません。親しい人同士の電子メールであれば花びらがヒラヒラ舞う背景のメールは楽しまれるでしょうし、メールの本文中に画像を貼り付けて送りたいときもあります。
電子メールの基本はテキスト形式で送信しますが、相手がHTMLメールを受け取ることができるとわかっている場合は、HTMLメールにしてもいいでしょう。
改行で見やすい段落に分ける
文章の書き方って小学生時代に作文の書き方で習いましたね。基本的には一まとまりの内容を一つの段落にするという書き方でした。
でもパソコン上では一つの段落に文字が多いと読みづらい文章になります。電子メールでは本来のお作法はちょっと忘れて、2~3行ごとに空白行を入れたほうが読みやすい文章になります。
こうしてホームページを作るときも意図的に一つの段落の文字数が多くならないようにしています。余白が多いほうが読みやすいでしょう?
言葉足らずにご注意!
電子メールは基本的に文字だけでコミュニケーションしますから、ちょっとした表現が悪い意味に取られることがあります。
自分では悪気があって書いたわけじゃなくても、限られた文字だけを見て判断されるメールでは、文章のニュアンスにも気をつけなければ思わぬ誤解を招くことになりかねません。
私たちは人と話すとき、相手の表情や声の感じから印象を決めることができますが、電子メールでは笑顔を見せることができません。プライベートメールなら顔文字を使うという手もありますが(^^)、ビジネスで顔文字を使ってしまうと、まとまる話もぶち壊しになりかねませんorz
メールを送る前にもう一度読み直してみて、言葉足らずなところはないか、不適切な表現を使っていないかなどを確認するようにしてください。
電子メールもコミュニケーションのツールである以上、最終的には送る人の人格がいいメールかそうでないかを決めるかもしれません。
デジタルマナーの達人―携帯・メールの大人のマナー |
|
![]() |
中谷 彰宏
おすすめ平均 |
コメント