メールやクラウドで複数のファイルを渡すとき、「ZIPにしてください」と相手に言われて戸惑ったことはありませんか? ZIPは、複数のファイルをひとつにまとめ、容量を小さくできる圧縮形式です。
Windows 11にはZIPファイルを作成・解凍する機能が標準で備わっているため、基本的な用途なら専用アプリを追加する必要はありません。この記事では、圧縮と解凍の違いから安全な扱い方まで、初心者向けに順を追って解説します。
ZIPファイルとは? 圧縮と解凍の違い
ZIPファイルは、複数のファイルやフォルダーをひとつの入れ物にまとめたものです。Windowsでは、ファスナーが付いたフォルダーのようなアイコンで表示されることがあります。メールへ複数のファイルを添付しやすくしたり、関連資料をひとまとめにして保存したりするときに便利です。
「圧縮」は元のファイルをZIP形式にまとめる操作で、「解凍」または「展開」はZIPファイルの中身を通常のファイルとして取り出す操作です。
圧縮しても元のファイルは残り、同じ場所に新しいZIPファイルが作られます。ZIPを削除しても、元のファイルまで自動的に消えるわけではありません。
Windows 11でファイルをZIP形式に圧縮する方法
手順1:圧縮したいファイルを選ぶ
エクスプローラーを開き、ZIPにまとめたいファイルやフォルダーがある場所へ移動します。ひとつだけなら、その項目をクリックします。複数をまとめる場合は、Ctrlキーを押しながら各項目をクリックしてください。連続して並ぶ項目は、最初をクリックし、Shiftキーを押しながら最後をクリックすると一括で選べます。
手順2:圧縮フォルダーを作る
ファイルを入れたフォルダの上で右クリックし、メニューの「圧縮先」から「ZIP ファイル」を選びます。

もし画像のように表示されない場合は、メニューの一番下にある「その他のオプションを表示」→「送る」→「圧縮(zip形式)フォルダー」の順に選択します。

手順3:わかりやすい名前を付ける
ZIPファイルの作成直後はファイルやフォルダ名を変更できる状態になっています。「会議資料」や「旅行写真」のように中身がわかる名前を付けてください。
また、拡張子を表示している場合は、末尾の「.zip」を消さないようにしてください。消すとZIPファイルとして認識されにくくなります。
基本的な操作順は次のとおりです。
- 圧縮したいファイルやフォルダーを選ぶ
- 選択した項目を右クリックする
- 「その他のオプションを表示」→「送る」を選ぶ
- 「圧縮(zip形式)フォルダー」を選ぶ
- 作成されたZIPファイルに名前を付ける
Windows 11でZIPファイルを解凍(展開)する方法
すべての中身を解凍する
受け取ったZIPファイルを右クリックし、「すべて展開」を選びます。保存先を指定する画面が表示されたら、解凍後のファイルを置きたい場所を確認し、「展開」を選択してください。迷った場合は、ZIPファイルと同じ場所に同名のフォルダーを作る初期設定のままで構いません。

解凍が終わると、新しく作成された通常のフォルダーが開きます。中の写真、文書、アプリのセットアップファイルなどは、こちらから利用します。ZIPファイルそのものも残るため、内容を確認して不要なら後から削除できます。
必要なファイルだけ取り出す
ZIPファイルをダブルクリックすると、ふつうのフォルダーのように中身を確認できます。必要なファイルだけを別のフォルダーやデスクトップへドラッグすれば、そのアイテムだけを取り出せます。
ZIPファイルを開けない・解凍できないときの確認
ダウンロードをやり直す
「圧縮フォルダーは無効です」などのエラーが出る場合は、ダウンロードが途中で止まり、ファイルが壊れている可能性があります。Webサイトやメールからもう一度ダウンロードし、ファイルサイズが極端に小さくないか確認してください。
保存先を短くする
フォルダーが何重にも入れ子になっていたり、ファイル名が非常に長かったりすると、展開できない場合があります。ZIPファイルをいったんデスクトップやドキュメントへ移し、短い名前に変更してから再度「すべて展開」を試してください。
空き容量を確認する
圧縮ファイルに大量の画像や動画ファイルなどが格納されていると、ドライブの空き容量によっては解凍に失敗することがあります。「設定」→「システム」→「ストレージ」で空き容量を確認し、不要なデータを整理してからやり直しましょう。
パスワード付きZIPではないか確認する
ZIPファイルには送信者によってパスワードで暗号化されたものもあります。暗号化ZIPはWindows 11の標準機能だけでは圧縮・解凍ができません。送信者が指定した方法や信頼できる専用アプリが必要になることがあります。
ただし、現在は暗号化されたZIPファイルのやり取りはセキュリティ上の懸念が指摘されているため、推奨できる方法ではありません。
ZIPファイルもパスワードも同じ送信経路を通ってやり取りされるため、ZIPファイルとパスワードを書いたメールを別々に送っても、メールの受送信経路がハッキングされていると意味がないからです。
そのため近年では、ビジネスチャットやクラウドサービスを介しての受送信が主流となっています。
ZIPファイルを安全に扱うための注意点
ZIPは便利ですが、中身が安全であることを保証する形式ではありません。知らない相手から届いたZIPや、心当たりのない添付ファイルは開かないでください。特に、解凍後に見慣れない実行ファイルが入っている場合は注意が必要です。
不安なファイルは、右クリックして「その他のオプションを表示」→「Microsoft Defenderでスキャン」を選び、開く前に確認できます。Microsoftは、Windowsセキュリティで特定のファイルやフォルダーをスキャンする方法として、この操作を案内しています。
また、すでに圧縮されているJPEG写真などは、ZIPにしても容量がほとんど小さくなりません。Microsoft公式も、複数のJPEG画像をZIPへまとめても合計サイズが元とほぼ同じになる場合があると説明しています。ZIPは容量を減らすだけではなく、「複数ファイルをひとまとめにする」目的にも使える形式だと考えてください。
まとめ
Windows 11では、右クリックメニューからファイルやフォルダーをZIP形式に圧縮できます。解凍するときはZIPファイルを右クリックして「すべて展開」を選び、保存先を確認します。必要な項目だけなら、ZIPを開いて別の場所へドラッグする方法も便利です。
もし開けない場合は再ダウンロード、保存先、空き容量、パスワードの有無を確認し、出所が不明なZIPは開く前に安全性を確かめましょう。


