パソコンで動画やオンライン会議を見ているとき、「話し声が聞き取りにくい」とか「周囲に大きな音を出せない」と困ることがあります。そんなときはWindows 11の「ライブ キャプション」を使うと、パソコンから流れる音声を自動で文字にして画面へ表示できます。
特定の動画サイトだけでなく、Windows上のさまざまな音声に利用できるのが特徴です。この記事では、起動方法、日本語の設定、字幕を見やすくする方法、利用時の注意点を初心者向けに解説します。
Windows 11のライブ キャプションとは
ライブ キャプションは、パソコンから流れる話し声を認識し、その内容を字幕として表示するWindows 11の機能です。動画、オンライン会議、音声ファイルなど、パソコンを通して再生される音声を一つの字幕画面で確認できます。
耳が聞こえにくい人を支援する機能ですが、次のような場面でも役立ちます。
小さな音量で動画を見たい。
話す速度が速くて聞き取りにくい。
オンライン会議を文字でも確認したい。
ライブ キャプションはWindows 11バージョン22H2以降で利用できます。日本語の音声認識にも対応しています。ただし、すべての言葉を完全に正しく文字にできるわけではありません。大切な契約や医療情報などは、字幕だけで判断せず元の音声や正式な資料も確認してください。
ライブ キャプションを起動する方法
ショートカットで起動する
もっとも簡単なのは、「Windowsキー+Ctrl+L」を同時に押す方法です。初めて起動したときは、音声データをパソコン内で処理することへの同意と、音声認識に使う言語ファイルのダウンロードを求められます。画面の案内を確認して進めてください。
※言語ファイルのダウンロード時にはインターネット接続が必要です。準備が終われば、字幕はインターネットにつながっていない状態でも利用できます。
設定画面から起動する
スタートボタンから「設定」を開き、「アクセシビリティ」「キャプション」の順に進みます。「ライブ キャプション」のスイッチをオンにすると起動します。クイック設定のアクセシビリティ欄や、スタートメニューの「すべてのアプリ」「アクセシビリティ」から開く方法もあります。
動画やオンライン会議に字幕を表示する
ライブ キャプションを起動した状態で動画を再生すると、認識された話し声が字幕ウィンドウに表示されます。ブラウザー、動画再生アプリ、オンライン会議アプリなど、Windowsから出力される音声が対象です。
字幕が表示されない場合は、パソコンの音量がミュートになっていないか、正しいスピーカーやヘッドホンが既定の出力先になっているか確認します。ライブ キャプションは「設定」「システム」「サウンド」で選ばれている既定の出力機器を基準に音声を認識します。
拍手や音楽などの効果音は基本的に字幕化されません。歌詞も正確に認識されるとは限りません。話し声を読み取る機能だと考えるとわかりやすいでしょう。
字幕の位置と見た目を変更する
字幕ウィンドウの設定ボタンから「位置」を選ぶと、字幕を画面上部、画面下部、画面上に重ねる表示へ切り替えられます。
上部または下部へ固定すると、ほかのアプリが字幕に隠れにくくなります。画面上に重ねる表示では、字幕ウィンドウを好きな場所へ移動できます。
「設定」「基本設定」「キャプションのスタイル」から、文字の大きさ、色、背景なども変更できます。文字が小さい場合は無理に目を凝らさず、大きめの文字と見分けやすい配色に変更してください。

日本語の音声を字幕化する設定
字幕ウィンドウの設定ボタンから言語の変更項目を開き、日本語を選びます。日本語の言語ファイルが入っていない場合は、ダウンロードの案内が表示されます。ダウンロード後、日本語の音声を字幕化できる状態になります。
動画の話し声と設定言語が合っていないと、字幕が表示されなかったり、内容が大きく崩れたりします。日本語の動画を見るときは字幕言語も日本語になっているか確認しましょう。
マイクで拾った会話を字幕にする
ライブ キャプションは、パソコンのマイクで拾った話し声も字幕化できます。字幕ウィンドウの設定から「基本設定」を開き、マイク音声を含める設定をオンにします。この機能は起動時にはオフになっています。
対面で相手の話を文字でも確認したい場合に役立ちます。認識しやすくするには、静かな場所でマイクへ向かって話してもらいます。
パソコンから音声が流れている間は、その音声がマイク音声より優先されます。オンライン会議で相手と自分が同時に話した場合、自分ではなく相手側の音声が字幕になることがあります。
音声や字幕は外部へ送信される?
Microsoftの公式説明によると、音声の処理と字幕の生成は端末のPC上で行われます。音声、音声データ、生成された字幕はクラウドやMicrosoftへ送信されず、端末やクラウドに保存されることもありません。
ただし、画面録画ソフトを同時に使えば、表示された字幕が録画される可能性があります。ほかのアプリの動作には注意してください。
字幕と翻訳は同じではない
通常のライブ キャプションは、話された言葉を同じ言語の文字にする機能です。日本語の音声を日本語字幕にする使い方なら、対応する一般的なWindows 11パソコンで利用できます。
外国語を別の言語へ変換する「翻訳」は別の機能です。Microsoftの公式案内では、ライブ キャプションの翻訳機能はWindows 11バージョン24H2以降を搭載したCopilot+ PCが対象です。一般的なWindows 11パソコンでは、同じ翻訳機能を利用できない場合があります。
翻訳目的で使うときは、Copilot+ PCかどうかと対応言語を確認してください。
うまく字幕が出ないときの確認点
字幕が遅れる、途中で消える場合は、次の点を確認します。
字幕言語と話し声の言語が合っているか。
既定の音声出力先が正しいか。
周囲の雑音や動画のBGMが大きすぎないか。
使っていないアプリを多く開いていないか。
Windows Updateが完了しているか。
負担の大きい処理を同時に使うと、字幕が遅れる場合があります。不要なアプリを閉じ、オンライン会議では背景効果をオフにすると改善することがあります。
まとめ
Windows 11のライブ キャプションを使うと、動画、会議、音声ファイルなどの話し声を画面上の字幕で確認できます。「Windowsキー+Ctrl+L」で起動でき、日本語にも対応しています。
字幕の位置や文字の見た目も変更でき、必要に応じてマイクで拾った会話も字幕化できます。一般的なWindows 11パソコンの字幕機能と、Copilot+ PC向けの翻訳機能は区別して、自分の目的に合う使い方を選びましょう。


