「パソコンの空き容量が少なくなっています」と表示されたり、Windows Updateが進まなくなったりして困っていませんか。容量不足を解消しようとして、よくわからないファイルを消すのは危険です。Windows 11には、不要な一時ファイルを見つけて安全に整理する機能があります。この記事では、初心者でも画面を確認しながら進められるように、効果の高い順に手順を説明します。
まず、何が容量を使っているか確認する
パソコンの保存場所は、机の引き出しに似ています。書類を詰め込みすぎると、新しい物を入れられません。パソコンも同じで、写真、動画、アプリ、一時ファイルなどが増えると、Windowsが作業に使う余裕がなくなります。
最初に、何が引き出しを占領しているのか確認しましょう。
1.スタートボタンをクリックします。
2.「設定」をクリックします。
3.左側の「システム」を選びます。
4.右側の「ストレージ」をクリックします。
しばらく待つと、「インストールされているアプリ」「一時ファイル」「ドキュメント」「画像」など、種類ごとの使用量が表示されます。数字の大きい項目から確認すると、原因を見つけやすくなります。
Microsoftの「Windowsのストレージ設定」でも、ストレージ画面から一時ファイル、大きなファイル、あまり使わないアプリなどを確認できると案内されています。
方法1.「クリーンアップ対象候補」を確認する
Windows 11には、削除候補をまとめて表示する「クリーンアップ対象候補」があります。自分でパソコンの奥深くにあるフォルダーを探す必要はありません。
「設定」→「システム」→「ストレージ」の順に開き、「クリーンアップ対象候補」をクリックします。
主に次の項目が表示されます。
一時ファイル。
大きなファイルまたは使用していないファイル。
クラウドに同期済みのファイル。
使用していないアプリ。
削除したい項目にチェックを入れ、「クリーンアップ」をクリックします。ただし、表示された物を確認せず、全部にチェックを入れるのは避けてください。
「ダウンロード」は中身を確認してから
特に注意したいのが「ダウンロード」フォルダーです。ここには、インターネットから入手した写真、PDF、ソフトのファイルなどが入っています。
「一時ファイル」という画面に表示されても、ダウンロードフォルダーの中身まで不要とは限りません。大切なPDFや購入した素材が残っていることもあります。削除する前に、黄色いフォルダーのアイコンから「ダウンロード」を開き、中身を確認しましょう。
「以前のWindows」は元に戻せなくなる
大型アップデートの直後には、「以前のWindowsのインストール」または「Windows.old」が表示されることがあります。これは、更新前のWindowsへ戻すためのデータです。
容量が大きいため、削除すると多くの空きを確保できる場合があります。しかし、一度削除すると以前のバージョンへ戻せません。Microsoftも「以前のバージョンのWindowsを削除する」で、この操作は元に戻せないと注意しています。
更新後に画面表示、プリンター、音声、アプリなどの問題がないことを数日確認してから削除するのが安全です。
方法2.ストレージセンサーで自動整理する
ストレージセンサーは、不要な一時ファイルや、ごみ箱に長期間残っているファイルを自動的に整理する機能です。部屋のごみ箱を、決められた日に自動で空にしてくれる仕組みと考えるとわかりやすいでしょう。
設定手順は次のとおりです。
1.「設定」→「システム」→「ストレージ」を開きます。
2.「ストレージセンサー」のスイッチをオンにします。
3.「ストレージセンサー」の文字部分をクリックします。
4.実行する時期や、ごみ箱のファイルを削除するまでの日数を確認します。
Microsoftの「ストレージセンサーでドライブの空き領域を管理する」によると、標準設定では空き容量が少なくなったときに動作し、不要な一時ファイルを削除します。
初期状態では、ダウンロードフォルダーやOneDriveのファイルは勝手に整理されない設定になっています。ただし、自分で設定を変更すると削除やオンライン専用化の対象になります。設定画面の各項目を読み、意味がわからない部分は標準設定のままにしておきましょう。
方法3.使っていないアプリを削除する
ゲーム、動画編集ソフト、年賀状ソフトなどは、数GBから数十GBを使うことがあります。以前試したまま使っていないアプリがあれば、削除による効果が期待できます。
1.「設定」を開きます。
2.左側の「アプリ」をクリックします。
3.「インストールされているアプリ」を開きます。
4.不要なアプリの右側にある「…」をクリックします。
5.「アンインストール」を選びます。
削除してよいかわからないアプリは、その場で消さないでください。「Microsoft Visual C++」「ドライバー」「オーディオ」「グラフィックス」などが名前に含まれるものは、ほかのソフトや機器を動かすために必要な場合があります。
自分でインストールした覚えがあり、今後も使わないと判断できるアプリだけを削除しましょう。
方法4.写真や動画を外付けドライブへ移す
写真や動画が多い場合、一時ファイルの削除だけでは十分な空きが増えません。特に動画は、1本で数GBになることがあります。
外付けSSDやHDDを接続し、「ピクチャ」「ビデオ」「ダウンロード」などから大きなファイルを移動します。ただし、いきなり元のファイルを削除するのは危険です。
最初に外付けドライブへコピーする。
外付けドライブ側の写真や動画を実際に開く。
正しくコピーできたことを確認する。
そのあとで、パソコン側の元ファイルを削除する。
さらに大切な写真は、外付けドライブだけでなく、OneDriveなど別の場所にも保存しておくと安心です。外付けドライブも故障する可能性があるためです。
方法5.OneDriveのファイルをオンライン専用にする
OneDriveを使っている場合、クラウドとパソコンの両方に同じファイルが保存され、パソコン側の容量を使っていることがあります。
エクスプローラーでOneDriveフォルダーを開き、しばらく使わないファイルやフォルダーを右クリックして「空き領域を増やす」を選ぶと、パソコン内の実体だけを減らし、OneDrive上には残せます。
Microsoftの「OneDriveファイルオンデマンドでディスク領域を節約する」によると、青い雲の印が付いたファイルはオンライン専用で、パソコンの容量をほとんど使いません。
ただし、オンライン専用のファイルは、インターネットにつながっていないと開けません。外出先で必ず使うファイルは、右クリックして「このデバイス上で常に保持する」を選んでおきます。
空き容量を増やすときに避けたい操作
インターネットには、Windowsの内部フォルダーを直接削除する方法や、レジストリを変更する方法も紹介されています。しかし、初心者にはおすすめできません。
次の場所は、意味を理解せずに削除しないでください。
Windowsフォルダー。
Program Filesフォルダー。
ProgramDataフォルダー。
名前のわからない隠しフォルダー。
回復用のパーティション。
これらを誤って変更すると、Windowsやアプリが起動しなくなる恐れがあります。標準の「ストレージ」画面や、アプリのアンインストール機能から作業するのが安全です。
安全に整理するおすすめの順番
どこから始めるか迷ったら、次の順番で進めてください。
1.ストレージ画面で、容量を使っている項目を確認する。
2.クリーンアップ対象候補から、一時ファイルを整理する。
3.ストレージセンサーをオンにする。
4.使っていないと確認できるアプリを削除する。
5.大きな写真や動画を外付けドライブへコピーする。
6.OneDrive利用者は、使わないファイルをオンライン専用にする。
容量不足は、何でも削除すれば解決するという問題ではありません。まず原因を確認し、Windowsの標準機能から安全に整理することが大切です。特に「ダウンロード」と「以前のWindows」は、内容と注意点を確認してから削除してください。


