Windowsが付属していない中古パソコンに、今使っているパソコンにインストールされているWindowsを入れて使うことはできるでしょうか?
基本的に1つのWindowsは1台のパソコンだけで使うことができますが、Windowsの種類によっても使える場合と使えない場合があります。
ここではOEM版、パッケージ版、DSP版という3つのWindowsのライセンスについてみていきます。
OEM版のWindows
メーカー製のパソコンにインストールされているのが「OEM版」と呼ばれるWindowsで、「そのパソコン専用のWindows」ということになります。
OEM版のWindowsはパソコンメーカーが独自の機能などを追加していることもあるため、そのパソコンでのみ使うことがライセンス条件となり、サポートの責任も基本的にパソコンを販売したメーカーにあります。
ただ一口にOEM版と言っても種類があり、
- Windowsの他にドライバや付属のソフトウェアなどをまとめてインストールできる「リカバリーディスク」と呼ばれるもの
- Windowsの再インストールだけを行い、ドライバなどは別ディスクになっているもの
など、メーカーによって仕様が違うことが多いです。
1つ目のリカバリーディスクはそのパソコン専用に作られているので、違うパソコンに入れようとしてもインストールすることはできません。あらかじめリカバリーディスクがハード(パソコン)の情報を参照するので、インストールを続行することができないようになっています。
このタイプのリカバリーディスクは、そのパソコンの機能や機器を使うためのドライバソフトも一緒にインストールされるため、簡単に初期状態に復元することができるます。
2つ目の再インストール専用ディスクはWindowsのインストールだけを行い、ドライバソフトは別のディスクからインストールします。そのためメーカーによっては他のパソコンにもインストールできてしまう場合もあるため、オークションなどでプロダクトキー(ライセンス番号)と一緒に販売されることもあります。
ただしOEM版のWindowsは対象となるパソコンと一緒に使うことがライセンス条件となりますので、インストールできても違反となります。
パッケージ版のWindows
パッケージ版とはパソコンショップや家電量販店で見かける、箱に入って販売されているWindowsです。サポートの責任はマイクロソフトにあります。
パッケージ版のWindowsをどのパソコンにインストールするかはユーザーの自由ですが、この場合も1つのWindows=1台のパソコンという条件ですから、複数のパソコンにインストールすることはできません。
またパッケージ版はWindowsのインストールだけを行うので、そのパソコンに必要なドライバソフトは別途用意しなければなりません。
国内の大手メーカー製PCは独自の機能や仕様を多く盛り込んでいるため、ドライバソフトがないと、まともに使えない場合があります。特にノートPCでその傾向が高くなります。
パソコンメーカーがドライバソフトを公開していればWebサイトからダウンロードすることもできますが、必要なドライバが全て揃うかどうかは難しいかもしれません。
その点、海外メーカーのほうが気前よくドライバソフトを公開していることが多いので、中古パソコンを購入するときは海外メーカーを狙うというのも上手な方法です。
特にIBM・LenovoのThinkPadシリーズなどは、かなり古いパソコンでもドライバが入手できるので、中古パソコンとしては非常にメンテナンス性に優れています。
DSP版のWindows
DSP版のWindowsは元々自作パソコン用に販売されているため、何かしらのPCパーツとセットで購入・使用することが条件になります。パーツはメモリやハードディスクなど本体に組み込むものなら何でも構いません。
薄っぺらい簡易包装で販売されていますが、機能などはパッケージ版とまったく変わりません。ただしサポートの責任は基本的に販売店となります。
DSP版のWindowsは価格が安いのが魅力です。フロッピードライブなど1,000円程度の安いパーツと一緒に購入しても、パッケージ版よりも安く購入できます。
マイクロソフト Windows Vista Home Premium 32bit 日本語DVD-ROM版 DSP/OEM+FDDもしくは中古メモリ
価格:14,980円
但しドライバソフトの用意が必要になるのはパッケージ版と同じです。メーカー製のパソコンには別途ドライバ用のディスクが付属している場合もあるので、OSは付属していないけれどドライバ用のディスクは付属している、またはドライバはメーカーのWebサイトからダウンロードできるというなら、DSP版のWindowsをインストールするほうが安く済みます。
中古パソコンの販売店では、DSP版のWindowsを同時に購入することができるお店もありますので、店員さんに訊いてみるかWebサイトをよく見てみましょう。パソコンと同時購入なら、インストール作業をサービスで行ってくれるところもあります。
中古PCは海外メーカーとDSP版Windowsが吉
中古パソコンとWindowsの組み合わせを考えると、一番確実で無難なのはドライバがダウンロードしやすい海外メーカーの製品にDSP版のWindowsをインストールすることです。
先に書いたようにThinkPadなどのIBM・Lenovo製品はユーザーが自分でメンテナンスできることを重視しているため、中古パソコンとしても一番いいと思います。
ドライバソフトのインストールはボタン1つで完了できたり、細かい部品を取り寄せることもできるため、少し機械いじりができる人なら壊れても何度でも復活させることができます。
またパーツの入手も新品がメーカーから購入できるほかに、オークションサイトでも入手できることが多く、極端な話ですがパーツを集めて一台組み立てるということも不可能じゃありません。
ThinkPadなどIBM・Lenovo製パソコンの中古を購入するなら、ダントツに品揃えが豊富なのはデジタルドラゴンです。ここは企業からリースアップされた法人向けモデルが主力なので、他のメーカー製でも個人向けモデルより耐久性に優れたパソコンを選ぶことができます。スペックを見て判断できる方なら、掘り出し物を見つけられる可能性は高いと思います。