「AIを使ってみたいけれど、どのくらいの性能のパソコンを選べばよいのかわからない」
そんな人にとって有力な候補になるのが、マウスコンピューターの「mouse B5-A7A01SR-A(Copilot+ PC)」です。
今回取り上げるのは、メモリ32GB、SSD 1TBを搭載した上位構成になります。
最大の特徴は、AI処理専用のNPUを内蔵した「AMD Ryzen AI 7 350」を搭載していること。Microsoftが定める「Copilot+ PC」の基準を満たしており、これから増えていくWindowsのAI機能にも対応できる性能を備えています。
ただし、この機種を選ぶ理由は、単に「AI対応」と書かれているからではありません。
- 余裕のある32GBメモリ
- 1TBの大容量SSD
- 2,560×1,600の高精細ディスプレイ
- 画像・動画編集にも使える内蔵グラフィックス
- USB4や有線LAN、SDカードリーダーなどの豊富な端子
- 3年間の修理保証と24時間365日の電話サポート
こうした構成を含めて、仕事、趣味、AI活用を1台で幅広くこなせることが、このパソコンの本当の強みです。
AMD Ryzen AI 7 350搭載。AI処理に強いCPU
mouse B5-A7A01SR-Aに搭載されている「AMD Ryzen AI 7 350」は、通常のCPU処理に加えて、AI処理専用の「NPU」を内蔵しているのが特徴です。NPUの処理能力は最大50TOPSで、MicrosoftがCopilot+ PCに求めている40TOPS以上という基準を上回っています。
例えば、オンライン会議で背景をぼかしたり、カメラ映像を補正したり、音声に字幕を付けたりするときにNPUを利用すれば、CPUの負担を抑えながら処理できます。
メーカーの検証では、従来モデルに搭載されていたRyzen 7 8845HSと比べて、画像編集ベンチマークの性能が約7.2%向上しています。あくまでメーカー測定値ですが、AI機能だけでなく、一般的な編集作業の性能も改善されていることがわかります。
ただし、ChatGPTが50倍速くなるわけではない
ここは誤解しやすい点です。
ChatGPTやClaude、Geminiなど、Webブラウザから利用する生成AIの処理は、主にサービス提供会社のサーバー側で行われます。そのため高性能なNPUを内蔵しても、ChatGPTの回答が速くなるわけではありません。
NPUの効果を得られるのは、WindowsのCopilot+ PC機能や、NPUに対応したアプリを使用するときです。
それでも現時点の便利さだけでなく、今後増えていくローカルAI機能に備えられることが、AI対応CPUを選ぶ意味だと考えたほうがよいでしょう。
Copilot+ PCでは何ができるのか
Copilot+ PCでは、NPUを利用したWindows独自のAI機能を使用でき、代表的なものとして、次のような機能があります。
ライブキャプション
パソコンで再生している音声や動画に、自動で字幕を表示します。
海外の動画やオンライン会議の内容を把握したいときに役立ちます。処理の一部をパソコン本体で行えるため、インターネット環境に左右されにくいのも利点です。
Windows Studio Effects
オンライン会議中の背景ぼかし、自動フレーミング、視線補正、音声フォーカスなどを利用できます。
NPUが映像処理を担当することで、ほかのアプリを同時に使用したときの負担を抑えられます。
AIを使った画像作成・補正
Microsoftペイントのコクリエーターや画像生成、フォトの超解像度など、画像を作成・補正する機能も用意されています。古い写真や小さな画像を拡大したり、簡単な指示からイラストを作ったりする用途に活用できます。
ただし、利用できるCopilot+ PC機能は、Windowsの更新状況、地域、時期、機種によって異なります。購入時点ですべての機能が必ず使えるとは限らないため、公式サイトの対応状況も確認してください。マウスコンピューターは、製品出荷時の対応機能としてWindows Studio Effectsとライブキャプションを案内しています。
32GBメモリは、AIを使いながら作業する人に向いている
一般的な家庭用パソコンでは16GBメモリが標準になりつつあります。
インターネット閲覧や文書作成だけなら16GBでも十分ですが、AIを利用する人は複数のアプリを同時に開く機会が増えます。
例えば、次のような使い方です。
- ブラウザでChatGPTを開く
- WordやExcelで文章を編集する
- 複数の資料やPDFを表示する
- 画像編集ソフトを起動する
- オンライン会議に参加する
- 動画編集ソフトで素材を確認する
こうした作業を重ねると、16GBでは余裕が少なくなる場合があります。
mouse B5-A7A01SR-Aの32GB構成なら、複数の作業を同時に行いやすく、AIを利用しながら画像や動画を編集する場合にも安心感があります。
内蔵グラフィックスはメインメモリの一部をビデオメモリとして使用するため、その点でも32GB構成には意味があります。
1TB SSDなら、画像や動画も保存しやすい
ストレージには、1TBのNVMe Gen4 SSDを搭載しています。
生成AIで画像を作ったり、動画素材を保存したりしていると、500GBでは意外に早く空き容量が減ります。Windowsやアプリが使用する容量も考えると、画像・動画を扱う人には1TBが現実的です。
SSDは高速なNVMe Gen4×4接続なので、パソコンの起動、アプリの読み込み、ファイルのコピーなども快適に行えます。
将来的に動画編集やAI画像作成を試したい人にとっては、メモリ32GBとSSD 1TBの組み合わせが、このモデルを選ぶ大きな理由になります。
高精細で見やすい15.3型ディスプレイ
画面は15.3型で、解像度は2,560×1,600です。
一般的なフルHDの1,920×1,080より表示できる情報量が多いため、Webページと資料を並べたり、動画編集ソフトのタイムラインを表示したりしやすくなっています。
また、次の特徴も備えています。
- 光の反射を抑えるノングレア液晶
- sRGB比100%の色域
- 最大120Hzのリフレッシュレート
色の再現範囲が広いため、ブログ用画像の作成、写真編集、イラスト、簡単な動画編集にも適しています。画面の動きも一般的な60Hz液晶より滑らかです。独立系レビューでも、sRGBカバー率100%、高めの輝度、映り込みの少なさなどが評価されています。
Radeon 860Mで画像編集や軽い動画編集にも対応
グラフィックスには、CPU内蔵型の「AMD Radeon 860M」を採用しています。
専用グラフィックボードを搭載していない一般向けノートPCとしては比較的高い性能を持ち、画像編集、フルHD動画の簡単な編集、軽量なゲームなどに利用できます。
メーカー測定では、旧型の内蔵グラフィックスより約71%、GeForce MX550搭載モデルより約7%高い結果が示されています。
ただし、あくまでもCPU内蔵グラフィックスです。
次のような用途には、GeForce RTXシリーズなどの独立GPUを搭載した機種のほうが適しています。
- 4K動画を頻繁に編集する
- 複雑なエフェクトを多用する
- 3D CGを制作する
- 高画質設定で最新ゲームを遊ぶ
- Stable Diffusionなどを本格的にローカル実行する
- AI動画生成をパソコン本体で高速に行う
このパソコンは、本格的なAI開発用ワークステーションというより、日常的なAI活用と軽めのクリエイティブ作業を両立するモデルです。独立系の実機レビューでも、フルHDの簡単な動画編集には対応できる一方、本格的な編集には独立GPU搭載機が推奨されています。
USB4、有線LAN、SDカードリーダーを搭載
最近の薄型ノートPCでは、端子を減らしている機種も少なくありません。
mouse B5-A7A01SR-Aは、周辺機器を接続するための端子が比較的充実しています。
- USB Type-A:3基
- USB Type-C:2基
- USB4:1基
- HDMI:1基
- 有線LAN端子
- SDメモリーカードリーダー
- ヘッドホン・ヘッドセット端子
USB Type-Cは画面出力とUSB PD充電にも対応しています。HDMIと2つのType-C端子を利用すると、最大3台の外部ディスプレイを接続できます。
SDカードリーダーがあるため、デジタルカメラで撮影した写真や動画も取り込みやすくなっています。
また、Wi-Fi 7に加えて有線LAN端子も搭載しています。オンライン会議や大容量ファイルの転送など、通信の安定性を重視するときに有線接続を選べるのは便利です。
3年保証と24時間365日の電話サポート
PCにあまり詳しくない人にとって、性能と同じくらい重要なのが購入後のサポートです。
mouse B5-A7A01SR-Aには、標準で次のサービスが付いています。
- 3年間センドバック修理保証
- 24時間365日の電話サポート
一般的なメーカー製PCでは、標準保証が1年間という製品もあります。最初から3年間の保証が付いていることは、長く使ううえでの安心材料です。
AI PCは新しい機能が多く、Windows Updateやアプリの設定で迷う可能性もあります。深夜や休日でも電話で相談できる体制は、初心者にとって大きなメリットでしょう。
mouse B5-A7A01SR-Aのメリット
AI時代を見据えた50TOPSのNPU
Copilot+ PCの基準を満たし、今後増えていくWindowsのローカルAI機能を利用できます。
32GBメモリで複数作業に強い
ブラウザ、AIサービス、Officeソフト、画像編集などを同時に使用しやすい構成です。
1TB SSDで容量に余裕がある
AIで作成した画像、動画素材、写真などを保存する人にも向いています。
画面が高精細で色域も広い
2,560×1,600、sRGB比100%、120Hzの液晶を搭載しており、文書作成から画像編集まで幅広く利用できます。
端子が豊富
USB4、HDMI、有線LAN、SDカードリーダーなどを本体に直接接続できます。
サポートが充実している
3年間保証と24時間365日の電話サポートが標準で付いています。
購入前に知っておきたいデメリット
価格は安くない
2026年6月17日に確認した時点では、通常価格329,800円、セール価格299,800円でした。セールは2026年6月24日10時59分までと案内されています。価格は今後変更される可能性があります。
30万円前後という価格は、家庭用ノートPCとしては高めです。
ただし、32GBメモリ、1TB SSD、高精細液晶、Copilot+ PC対応、3年間保証まで含んだ構成なので、単純に低価格PCとは比較できません。
本格的な生成AI用GPUは搭載していない
Radeon 860Mは性能の高い内蔵グラフィックスですが、GeForce RTXのような独立GPUではありません。
ローカルで大量のAI画像を生成したり、AI動画生成や4K動画編集を本格的に行ったりする用途には向きません。
約1.70kgで、毎日持ち歩くには少し重い
15.3型としては極端に重くありませんが、1kg前後のモバイルノートと比べると重量があります。
自宅と職場の間をたまに持ち運ぶ用途には対応できますが、毎日バッグに入れて長時間歩く人は、14型以下の軽量モデルも検討したほうがよいでしょう。
指紋認証には対応していない
Windows Helloの顔認証には対応していますが、指紋センサーは搭載していません。
16GB・500GBモデルとの違い
同じCPUとディスプレイを採用した、メモリ16GB・SSD 500GBのモデルも用意されています。
2026年6月17日の公式価格では、16GB・500GBモデルはセール価格209,800円から、今回の32GB・1TBモデルは299,800円からとなっていました。
ChatGPTをブラウザで使い、文書作成やWeb閲覧をする程度なら、16GBモデルでも利用できます。
一方、次の条件に当てはまるなら、32GB・1TBモデルのほうが安心です。
- 5年以上使用する予定
- 複数のAIサービスを使い分ける
- ブラウザのタブを多数開く
- 画像編集や動画編集も行う
- 大量の写真や動画を保存する
- 将来ローカルAIも試したい
- 購入後の容量不足を避けたい
価格差が大きいため、公式サイトのカスタマイズ画面で、メモリやSSDの構成を比較してから選ぶことをおすすめします。
このパソコンがおすすめな人
mouse B5-A7A01SR-Aは、次のような人に向いています。
- AIをこれから仕事や趣味に活用したい人
- ChatGPTを使いながら資料や記事を作成したい人
- AI画像をブログや動画に利用したい人
- 写真編集やフルHD動画の編集も行いたい人
- 高精細で見やすい画面を重視する人
- 1台のPCをできるだけ長く使いたい人
- 海外メーカーより国内の電話サポートを重視する人
- メモリやストレージ不足を気にせず使いたい人
反対に、インターネット閲覧とメールだけに使う人や、価格を最優先する人にはオーバースペックです。
また、本格的なローカル画像生成、AI動画生成、3D制作が目的なら、GeForce RTXを搭載したクリエイター向けPCを選んだほうがよいでしょう。
総合評価:AIだけでなく、PC全体の使いやすさで選ぶモデル
mouse B5-A7A01SR-Aは、「AI対応」という言葉だけを売りにしたパソコンではありません。
32GBメモリと1TB SSD、高精細な15.3型ディスプレイ、豊富な接続端子、顔認証、Wi-Fi 7、長期保証など、日常的に使うパソコンとしての基本部分がしっかりしています。
特に評価したいのは、AIを利用しながら、文書作成、画像編集、動画編集、オンライン会議などを同時に進めやすい点です。
価格は決して安くありませんが、数年後も余裕を持って使える構成を求めるなら、検討する価値があります。
購入を決める前に、公式サイトで現在の価格、キャンペーン、Officeの有無、メモリやSSDのカスタマイズ内容を確認してみてください。





