マウスコンピューターの15.6インチ・ノートパソコン「m-Book Kシリーズ」が2018年5月24日にリニューアル。
6コア・12スレッドのハイパワーなインテル Core i7-8750H プロセッサーとNVIDIA GeForce MX150グラフィックスを搭載し、旧モデルよりもビデオ編集などの作業に適したモデルとなっています。
ここではリニューアルしたm-Book K690シリーズの主な特徴を、パソコンに詳しくない人にもわかるように、専門用語の解説を加えながらやさしく解説していきます。
目次
久しぶりに処理性能が大幅アップした第8世代インテルCore i7プロセッサー搭載
リニューアルされたm-Book K690シリーズで最も大きなセールスポイントなのが、第8世代となるインテルCore i7-8750Hプロセッサーです。
旧モデルのm-Book K685シリーズに搭載されていた第7世代のCore i7-7700HQプロセッサーに比べて、コア・スレッド・キャッシュがそれぞれ1.5倍に増えたことで、処理性能が飛躍的に向上。
プロセッサーの性能を計測するベンチマークテストでは、約40%の性能アップという結果が出ています。※マウスコンピューターによる計測結果
第7世代 Core i7-7700HQ | 第8世代 Core i7-8750H | |
コア・スレッド数 | 4コア・8スレッド | 6コア・12スレッド |
動作周波数 | 2.80 – 3.80GHz | 2.20 – 4.10GHz |
キャッシュ容量 | 6MB | 9MB |
プロセスルール | 14nm(ナノメートル) | 14nm |
TDP | 45W | 45W |
内蔵グラフィックス機能 | インテル® HD グラフィックス 630 (350 – 1100MHz) | インテル® HD グラフィックス 630 (350 – 1100MHz) |
コアというのはプロセッサーの中で実際に処理を実行する部分のことですが、「インテル ハイパースレッディング機能」によって、1つのコアが同時に2スレッドの仕事をこなすことができ、一度に12スレッドもの仕事を並列処理できるようになりました。

画像:マウスコンピューター
6コア・12スレッドは画像やビデオなどの処理に強く、これまでよりもスムーズな編集作業が可能になります。
またWindowsはもちろん、Microsoft Officeなど各種のアプリケーションもマルチコア・マルチスレッドに最適化されているので、コアやスレッドの数が増えるとパソコンの動きが全般的に速くなります。
複数のコアで動けるようになったターボブースト機能
パソコンで行う作業には、少ないコアで集中的に処理するほうが速く終わるものもあり、そんなときに有効なのが「インテル ターボブースト機能」です。

画像:マウスコンピューター
ターボブースト機能は、プロセッサーがこのデータは少ないコアで処理するほうが早いと判断したら、余分なコアを止め、その余力を1つのコアにまわして一気に処理します。
新しいCore i7-8750Hプロセッサーでは、ターボブースト機能にも大きな改良が加えられました。
旧モデルのCore i7-7700HQプロセッサーでは最大出力の3.80GHzまでブーストアップしたときに動けるコアは1つだけでした。つまり、4コア・プロセッサーでもターボブーストが効いているときは、一時的に1コア・プロセッサーになってしまいます。
新しいCore i7-8750Hプロセッサーも最大出力の4.10GHzで動けるのは1コアだけですが、2~6コア動作時でも3.9GHzまでブーストアップしながら動けるようになっています。
このように、第8世代Core i7-8750Hプロセッサーはハイパースレッディング機能とターボブースト機能がそれぞれ改良され、処理性能が全般的に強化されています。
ビデオ編集もスムーズなNVIDIA GeForce MX150グラフィックス
m-Book K690シリーズ2つめのセールスポイントは、全グレードにNVIDIA社の「GeForce MX150」グラフィックス機能を搭載していることです。
GeForce MX150は独立式のグラフィックス機能としてはベーシッククラスですが、動画の視聴や軽めの画像処理などには必要十分以上の描画性能を備えています。
読み書きスピードが速いM.2 SSD搭載
プロセッサーやメモリの処理スピードがどんどん速くなったのに対して、長いあいだ足を引っ張っていたのがハードディスクドライブ(HDD)。低価格で大容量というメリットもありますが、パソコンのトータル性能がイマイチ伸び悩んでいた元凶と言えます。
m-Book K690シリーズは最下位グレードを除く全グレードにM.2 SSDを搭載。
従来のHDDに比べて起動から終了まで、全般にわたって高速な動作スピードを体験できます。
ただしM.2 SSDは接続方式によって読み書きスピードが異なります。
1つは従来のHDDと同じSerial ATA(シリアル エーティーエー)という方式。もう1つは、より高速なPCI Express(ピーシーアイ エクスプレス)に接続する方法です。
m-Book K690シリーズは最上位グレードだけが最も高速なPCI Express接続となっていますが、その他のグレードでもオプションメニューからPCI Express接続を選択することができます。
どちらにするかは、予算に応じて調整してください。とにかく一番速いの持ってこい! というなら迷わずPCI Express接続の最上位グレードをチョイスですが、Serial ATA接続でも十分高速です。
M.2 SSDとHDDのハイブリッド構成も選択可能
M.2 SSDは読み書きスピードが速いのがメリットですが、データを保存できる容量が小さいというデメリットもあります。そのためm-Book K690シリーズでは、M.2 SSDとHDDを両方搭載したハイブリッド構成も選択できます。
ただし、データをノートパソコンの中に保存するよりも、外付けHDDに保存するほうが便利ですし、パソコンを買い替えるときもデータを取り出す手間がありません。
m-Book K690シリーズはオプションの外付けHDDも選択できるので、購入の際には検討されるといいでしょう。
最大1.73Gbpsの高速なWi-Fiが選択可能
m-Book K690シリーズの特徴で見逃しがちなのが、オプションで用意されている「インテル(R) Wireless-AC 9560」というWi-Fi機能です。
標準のWi-Fi機能は通信スピードが最大で毎秒433Mb(メガビット)ですが、オプションの「インテル Wireless-AC 9560」は最大で毎秒1.73Gb(ギガビット)に対応しています。
そのためにはWi-Fiルーターもこのスピードに対応している必要がありますが、これからはWi-Fiもどんどん速くなっていくでしょうから、3,800円をケチってあとから後悔するより、ここは迷わずポチっと選択しておきましょう。
m-Book K690シリーズの特徴まとめ
- 底上げされたトータル性能で全般的に処理スピードがアップ
- 同等スペックの他社製品よりリーズナブルな価格

m-Book K690シリーズ
m-Book K690シリーズはノートパソコンといっても持ち運ぶことはなく、実質的にデスクトップパソコンとして使いたいユーザー向けの製品です。
処理性能は安物のデスクトップパソコンなど足元にも及ばないほど高性能。これだけのスペックを備えて10万円台の前半で買えるコストパフォーマンスが一番のセールスポイントかもしれません。
おそらく数年ぶりにパソコンを買い替える方は、「これが今どきのノートパソコンか!」と驚かれるでしょう。
また、パソコンは最低でも3年以上は使い続ける方にとっても、m-Book K690シリーズは次の買い替えまでのあいだ大きな不満を感じさせずに働き続けてくれるでしょう。
※ページに記載したスペックや価格などは記事作成時点のものです。キャンペーンによって異なることもあるので、最新の情報はマウスコンピューターのWebサイトでご確認ください。