中古パソコンはOSの有無を確認

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中古パソコンに関する記載で一番曖昧と思われるのが、OS(特にWindows)の付属に関する表現です。中古販売業者やオークションなどのWebサイトで、こんな表現を見たことはないでしょうか?

  • OSは動作確認用です
  • Window 2000にて動作確認済み

この場合は「正常に動くかどうかをチェックするため、一時的にインストールしてみました」という意味であって、購入者がそのままOSを使い続けることはライセンス違反となります。

このような表記がある中古パソコンを購入した場合、ユーザーは自分でOSを用意したり、販売店に別途OSの販売やインストールを依頼する必要があります。

本来は動作確認が完了した時点でOSをアンインストール(消去)するべきでしょうが、一応OSが入っているということで売りやすくなり、不正に使い続けるのはユーザーの責任に転嫁してしまおうという売り側の意図が含まれている場合もあります。

また動作確認用としてインストールされるのは、Windows 2000が多いようです。と言うのもWindows XPでは新規にインストールしても、30日以内に正規の認証手続きを行わなければならない場合があります。

しかしWindows 2000以前のOSは、認証手続きをしなくても使い続けることができてしまうため(当然ライセンス違反ですが)、動作確認用としてインストールされるのもWindows 2000が多用されているようです。

中古パソコンにOSが付属しない理由

「コンピュータ、ソフト無ければただの箱」と言う通り、基本ソフトであるOSがなければ使い物になりません。では、どうしてOSが付属しないパソコンが販売されているのでしょうか?

OSが付属しない中古パソコンの多くは、リース期間の終了で企業から回収されたパソコンです。企業が大量に導入するパソコンでは、ボリューム・ライセンスでWindowsを一括インストールするのが一般的です。

ボリューム・ライセンスとはインストール・ディスクを一台分ずつ用意するのではなく、OSを使う権利だけをプロダクトキーという形で必要な台数分購入することになります。インストール・ディスクが1枚しかなくても、ライセンスの数だけWindowsをインストールすることができるので、企業にリースされたパソコンには最初から一台ずつのインストール・ディスクは付属しない場合があります。

大企業ほどたくさんのパソコンをリースしますから、契約終了時には数10?数100台単位で引き上げられることになります。そしてこれらのリースアップ・パソコンが、そのまま中古として大量に出回ることになります。

オークションでは不正な取引も

ボリュームライセンスは契約した企業などの団体に対して、一括して与えられるもので、バラ売りができるものではありません。例えばボリュームライセンスで50台のパソコンにWindowsをインストールしたうち、いらなくなった5台のパソコンを売ってしまうということはできません。ただネットオークションなどでは、こうした不正な取引が頻繁に行われています。

現在はマイクロソフトもボリュームライセンスでインストールされたWindowsに対しては、それが正規のライセンスで使用されているかを厳しくチェックするようになりました。しかしWindows XP時代のボリュームライセンスは、一度インストールしてしまうと認証手続きが不要で、有効期間も永久的です。オークションで出品されている中古パソコンの中には、これを利用して不正に出品されているものも多く見られますので充分に注意したほうがいいでしょう。