TCP/IPとIPアドレス
TCP/IP
インターネット以前のコンピュータ・ネットワークというのは、同じメーカーのコンピュータ同士を接続するだけのものでした。 メーカーが違えば、接続するための技術が違いますから、日本語しか話せない私が外国人と話すようなものです。 コンピュータは身振り手振りすら通用しないのですから、コンタクトすら取れません。
そのため、インターネットでは世界中で通じる言葉を使うことになりました。言葉といっても私たちが話すための言葉じゃありません。 コンピュータ同士が会話できる共通語です。
インターネットではTCP/IP(ティーシーピー・アイピー)という言葉が使われています。
おっと、こんな言葉が出てきた途端に、この先を読む気力が失せていませんか?あんまり難しく話しませんから、 ちょっとだけ頑張ってください。
この「TCP/IP」という言葉を使えば、コンピュータ同士はお互いに話をすることができます。 世界中の人たちがみんな英語ペラペラになったようなものです。
TCP/IPは、元々ARPAネットのために作られた通信規格です。最初にUNIX(ユニックス)というコンピュータで採用され、 やがてWindowsやMacintoshでも使われるようになりました。そのおかげで、 今はたくさんのコンピュータが同じ言葉を使って自由に通信できるようになっています。
IPアドレスとドメイン
能書きばかりじゃ飽きてしまいますね。ここからは具体的にインターネットの仕組みを見ていきましょう。
ホームページを見るためのブラウザで、一番最初に Yahoo! Japan が表示されるようにしている人も多いでしょう。じゃあ、どうして Yahoo! のページがあなたのブラウザに表示されるんでしょうか?
そのキーワードは、IPアドレスとドメインです。
いきなり2つも単語を出してしまいました。ここで半分くらいの人がお帰りになったかも知れません。ここからは、残ってくれたあなただけにお話します。
ブラウザのアドレス欄には、http://www.yahoo.co.jp/ と表示されていますね。 これがYahoo!のページがある場所です。
え?知ってましたか。じゃあ、http://210.81.150.5/でもYahoo! Japanが表示されることは知ってますか?
知らなかった?そうでしょう!(威張ることでもないんですが)
210.81.150.5というのが、キーワードの1つめ「IPアドレス」です。「IPアドレス」は電話番号に例えると、XXXX-XX-XXXX番のようなものです。
でもこれじゃ、覚えにくいですよね?いちいち覚えていられません。そこで人間にわかりやすいように「yahoo.co.jp」とつけた名前がドメインです。携帯電話のメモリに、「○○ちゃんの携帯」と名前をつけて記憶させておくのと同じです。
人間にとっては「yahoo.co.jp」のほうが覚えやすいですが、コンピュータは210.81.150.5でなければわかりません。
コンピュータは、「yahoo.co.jp」というドメインを持っているページを要求されると、そのドメインのIPアドレスは何番になっているかを、ドメイン・ネーム・サーバー(DNS)というコンピュータに問い合わせます。
ネームサーバーは、ドメインとIPアドレスの対照表を持つコンピュータです。ネームサーバーから 「yahoo.co.jpのIPアドレスは、210.81.150.5ですよ」と教えられて、コンピュータはYahoo!に接続できるようになります。
普段インターネットを使うとき、一番近いネームサーバーはプロバイダのネームサーバーになります。ルーターを使っていれば、ルーターにも最近使ったアドレスの対照表が記憶されていますし、パソコンが覚えているものもあります。
DHCPサーバー
私たちがプロバイダとインターネット契約をしたときにも、IPアドレスが割り当てられますが、 いつも決まったIPアドレスが使えるのではなく、時間が経つと別の番号に付け替えられます。
今使っているIPアドレスが「123.234.345.111」 だったとしても、次にインターネットへ接続するときは「123.234.345.222」に変わっている場合があります。
どうしてかというと、IPアドレスは数に限りがあります。 インターネットを使っていないときのコンピュータにまでIPアドレスを与えっぱなしにしていると数が足りなくなりますから、 接続が切られたあと、IPアドレスはプロバイダに返されます。
プロバイダは会員のコンピュータが接続されたとき、そのときに空いている番号を貸し出します (しばらくのあいだは何度か同じ番号が割り当てられることもあります)。
IPアドレスを貸し出す係りのコンピュータをDHCPサーバーといいます。 私たちが使っているパソコンやルーターにはDHCPクライアントという、 IPアドレスを受け取るプログラムがあり、渡されたIPアドレスを受け取って使うことができます。こうして数に限りがあるIPアドレスを、 みんなで分けながら使っています。
参考書籍の紹介
私が今までに自分で購入して読んだネットワーク関連の書籍のうち、わかりやすくて良かったものだけを選んでみました。
タイトルに「初心者向け」と書いてあっても、いざ読んでみると難しすぎて挫折してしまう本も多かったのですが、 この2冊はどちらもわかりやすく説明されています。インターネットの仕組みを、もう少し知りたい方は参考にしてみてください。
著者:上野宣
出版社:白夜書房
本体価格:2,400円
TCP/IPの最初の入門書に最適です。どうしても難しい説明になってしまうTCP/IPですが、
表示のイメージどおりポップなイラストを多用しながら、大き目の文字でわかりやすく説明されています。
私が5冊目に買った本ですが、最初にこの本を読んでおくと、あとが楽だった気がします。
図解入門よくわかる最新LANの基本と仕組みインターネット対応標準クライアント/ サーバーシステム
著者:大沢文孝
出版社:秀和システム
本体価格:1,800円
項目を細かく分類して、いずれも見開き2~4ページ程度に収まるように説明されています。
ネットワーク全般について、もう少し具体的に知りたいことが、過不足なくまとめられていますので、上の「TCP/IP入門」
を読んだあとの2冊目としていいと思います。


