インターネットの始まりと仕組み
集中から分散へ
インターネットは、1969年にアメリカで軍事目的のネットワークとして開発されました。それまでのネットワークは、 情報を集中的に管理しているコンピュータに、あちこちにある軍事拠点から接続するという中央集中型でした。
しかしこれでは中央の施設や、その途中までの回線が爆撃などで破壊されてしまうと、通信ができなくなってしまいます。
そこで散らばっている拠点同士を接続して、どこを通っても迂回して通信ができる分散型ネットワークが作られました。これがインターネットの生い立ちと言われる「ARPAネット」(アーパネット)です。
そしてこのネットワークのスタイルが、「WWW=ワールド・ワイド・ウェブ」(世界中に張りめぐらされた、クモの巣のようなネットワーク)と呼ばれる、現在のインターネットの原型になっています。
1991年には、初めて商用利用を目的としたインターネット協会が設立され、 それまでは軍事や学術利用に限定されていたインターネットは、自由に利用できるネットワークへと変わりました。そして1995年を境に、 日本でもインターネット・ブームの幕があけました。
LANとLANとでインターネット
LAN(ラン)
「LAN」というのは、Local Area Network(ローカル エリア ネットワーク)。 つまり部分的な範囲のネットワークのことです。例えば、会社や学校の中にあるコンピュータだけが通信できるネットワークがLANです。
世界中には、こういう特定の場所だけで通信する目的のネットワークが無数にあります。それらのLANがプロバイダやインターネット・ エクスチェンジという施設・サービスを経由して、インターネットにつながっています。
インターネット・サービス・プロバイダ
あなたが今こうしてインターネットにつながっているのは、プロバイダと契約しているからですね。プロバイダは 「ISP」(インターネット・サービス・プロバイダ)の略で、 インターネット回線に接続するまでの部分的な回線を提供する事業者です。
一時は企業が新しいビジネスチャンスとして新規参入が盛んでしたが、現在はかなりの小さなプロバイダが淘汰されています。
IX(インターネット エクスチェンジ)
耳慣れない言葉が出てきましたが、「IX」はInternet eXchangeの略で、 プロバイダ同士がお互いに接続するポイントです。「相互接続点」とも呼ばれます。
インターネットは無数のネットワークが交流しています。もしIXがないと、インターネットの交流点となるプロバイダは、 自分のところを通過していく通信データを、全部中継しなくてはなりません。たくさんの回線が必要になりますから、 設備投資も莫大になってしまいます。そこでIXという、 プロバイダがお互いに効率よく通信データを振り分けることができる施設が必要となったのです。
こうしたインフラが急速に整備されて、インターネットはわずか10年で私たちの生活に普及することになりました。
ARPAネットが原型となったインターネットの特徴は、「特定の拠点がない」ということです。
映画「ターミネーター」では「スカイネット」というネットワークに存在するプログラムが人類を滅ぼそうとしました。シリーズラストの 「ターミネーター3」では、「スカイネット」の拠点を探し出すためにジョン・コナーが奔走します。そして最後に、「スカイネット」 にはどこにも拠点というものがないということに気がつきます。
軍事目的として生まれたインターネットも、いつか人類にとって脅威になるんでしょうか?
